IATA、21年早期に健康証明アプリ 乗客をIDで一元管理
2020.11.30 00:00

IATA(国際航空運送協会)は新型コロナウイルス感染症対策として、乗客が感染していないことを証明するモバイルアプリの運用を進めている。11月23日、「トラベル・パス」と称するアプリの概要を発表した。ワクチンの承認に向けた動きが加速するなか、テクノロジーを駆使し、ワクチン接種有無などを含めた乗客の記録を一元管理することで、各国によってばらつきのある渡航制限を緩和し、安全に国境の開放を促す狙いがある。
IATAは19年6月の総会で、生体認証を用いて乗客の搭乗にかかる手続きなど一連の記録を1つの IDで管理するプログラム「OneID」を進めていると発表していた。そこに渡航に必要な健康証明を新たに組み込む形で、すでに開発の最終段階にあるという。遅くとも21年4月までの運用を目指す。
トラベル・パスには、パスポート情報に加え、コロナの予防接種の履歴や検査結果が記録される。政府や航空会社、検査機関は渡航者を1つの IDとして管理することができ、虚偽申告を防ぐことも可能としている。IDで管理される渡航者は、モバイル端末の QRコードを提示することで、非接触で入国できる。また、各国の入国制限や検査箇所の情報を入手することも可能となり、利便性が高まる。
今後、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の親会社である IAGの協力の下、年内に試験プログラムを開始する。端末によって導入時期に差はあるものの、アップルで21年1~3月、アンドロイドでは21年4月からの導入を予定しているという。
デジタル健康証明書をめぐる動きは、世界経済フォーラムが主導する「コモンパス」も試験運用が始まっている。
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