KNT-CT、21年3月でホリデイ・メイト終了へ クラツー事業拡大
2020.11.23 00:00

KNT-CTホールディングスはコロナ後を見据えた事業構造改革で、長年にわたり店頭販売の中心商品だった募集型企画旅行のホリデイ(海外)とメイト(国内)を21年3月末で終了する。今後はダイナミックパッケージをベースにウェブを中心に販売する。現在138ある個人旅行店舗は22年3月末までに約3分の1に縮小する。
新型コロナウイルスの流行で激変した事業環境に対処し、持続的な成長を果たすため、専門性や収益性の高い分野に事業を集中する。その一環として、クラブツーリズムと首都圏エリアの法人旅行事業を中核事業と位置づけ、近畿日本ツーリストの個人・団体旅行事業の再編とデジタル化を推進する。
11月11日に会見した KNT-CTホールディングスの米田昭正代表取締役社長は、「旅行の事業環境やニーズはこれまでと全く異なっており、事業構造を抜本的に見直したい」と述べた。21年3月期連結決算は最終損益が170億円の赤字を予想(前期は20億5500万円の黒字)。今後も海外旅行や訪日旅行の需要回復が相当期間見込めない状況で、希望退職や新規採用の抑制などで社員数を3分の2に縮小し、賃金削減などで23年3月期にコロナ禍前と比較し、200億円のコスト削減を見込む。
拡大を図るクラブツーリズムでは、共通の趣味・嗜好を持つ人がオンライン上で集える「新・クラブ1000事業」を21年6月に開始し、専門性・希少性のある趣味の講座や座談会、イベントなどを一部有料で提供する。また、特定の趣味をもつ顧客をターゲットとする企業に商品企画や宣伝広告を行える機会を提供し、収益化を図るほか、DMO(観光地域づくり法人)と連携することで、特色のある着地型旅行を開発し販売する。
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カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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