桜シーズンの訪日需要が過去最高 アダラ調査 大津など地方のホテル予約急増

2025.03.24 00:00

 世界の旅行購買データを扱う米アダラがまとめた桜シーズンの訪日旅行トレンドによると、旅行需要が過去最高を記録すると同時に、地方都市のホテル予約が急増している。旅行者の出発地は香港がトップで、これにシンガポール、バンコクが続いている。

 アダラは世界中の旅行関連事業者と広く提携し、旅行者の購買データを集めて分析するトラベルデータコープ。調査は3月20日~4月30日の旅行を対象に、昨年10月1日~今年2月15日のホテル予約動向からまとめた。

 今シーズンのホテル検索は前年より124%増加し、予約数は過去最高で前年を71%上回った。人気の旅行先は東京、大阪、京都の順で、一般的な訪日旅行と変わらないが、名古屋、横浜、札幌など他の都市でも需要は高い。

 ホテル予約が急増している都市の筆頭は函館で414%増。札幌や奈良、大津が300%以上の伸びを示し、地方への人気の高まりが見られる。旅行者の主な出発地はアジアが中心だが、モスクワ、シドニー、パリ、ニューヨーク、台北、メルボルン、ジャカルタなども目立つようだ。

 ただ、旅行目的は法人旅行が106%増と需要をリード。家族でのレジャー旅行が56%増で続き、家族以外のレジャー旅行は45%増だった。法人旅行の多さを反映してか、旅行の60%以上は滞在1~2日と短い。ここ数年は3~4日の割合が増えているが、昨年と大きな変化はなく、5日を超えるホテル予約は20%未満だった。

 ホテルは格安から高級まで全客室クラスで需要が高い。近年のドル高・円安の為替レートが客室平均単価を揺るがし、予約の30%は100ドル未満の部屋、25%が100~200ドル未満の部屋となっている。

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