農協観光、債務超過解消 23年3月期 今期の黒字化目指す
2023.07.03 00:00

農協観光の23年3月期(22年4月~23年3月)連結決算は、最終損失が6億8362万円と大幅に改善した。前期は16億7029万円の赤字だった。全国農業協同組合連合会や全国農協観光協会などを引き受け先とする第三者割当増資により、2年に及んだ債務超過も解消した。
取扱高は前期比118.1%増の185億3053万円、売上総利益は89.8%増の25億8851万円。個人・小グループからの受注が進んだ一方、主力である団体旅行の回復が下期にずれ込んだが、旧来の旅行事業に限定しない領域の拡大に取り組んだことが奏功した。具体的には、日本航空と昨年7月に業務提携を行い、農山漁村の1次産業活性化などを通じて課題解決を促す実証事業を開始。農業と障害者の就労をつなぐ農福連携事業では、9月に5つ目となる作業場を開設した。
今期は取扱高312億4000万円、最終利益1億7900万円への黒字転換を目指す。JA活動支援事業に力を入れるほか、新たに首都圏の教育旅行市場を掘り起こし、中央省庁の公募案件の獲得を強化する。また個人の宿泊需要の獲得を進めるため、2月に国内宿泊予約サイトを開設しており、10月から本格稼働させる。
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カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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