国の観光支援事業、一斉開始 イベント割や平日キャンペーンも
2022.10.03 00:00
出入国規制の緩和と同じ10月11日、各省庁は国内の旅行等の需要喚起を目的に支援事業を開始する。観光庁は当初予定の7月から実施を先送りしていた全国旅行支援、経済産業省はイベント割を始める。コロナ禍で大打撃を受けた観光産業や地域を支援する。
全国旅行支援は全国から旅行者を受け入れる都道府県が対象。全国一律のGoToトラベル事業と異なり、地域の感染状況に応じて都道府県単位で判断できる。制度設計は当初の予定と変えず、割引率40%、割引上限は交通付き旅行が1泊当たり8000円、それ以外は5000円とした。交通は鉄道、バス、タクシー・ハイヤー、航空、フェリーなどで、地方への旅行を促す。需要の平準化も狙い、クーポン券は平日が3000円、休日1000円と差別化した。対象期間は12月下旬まで。これまで実施していた県民割は10月10日宿泊分までとし、全国旅行支援に切り替える。

これと並行して官民連携の「平日にもう一泊」キャンペーンも展開する。実施期間は23年度末までの予定。旅行・宿泊・交通事業者と連携し、平日向けの旅行商品を設けて平日旅行の普及啓発に取り組む。
イベント割は当初、イベントワクワク割として5月にも開始する方針で準備を進めていた。ワクチン接種歴または陰性証明の提示を条件にチケット価格の2割相当(上限2000円)を国が負担する形で割り引く。23年1月末までに開催される催しが対象で、コンサート、スポーツ観戦、伝統芸能、美術館・博物館・映画館・遊園地・テーマパークへの入場なども含まれる。
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