ブックタイトルSingapore_2018

概要

Singapore_2018

磐田東中学校・高等学校中高一貫教育を取り入れる磐田東中学校・高等学校は、英数科の高校2年生の全員参加でシンガポール海外研修旅行を実施。現地では段階を踏んで生徒たちに自主行動を促すプログラムを用意し、自分たちの力だけで問題解決するたくましさを身に付けさせる。自主性を引き出せる環境を重視1 シンガポール国立大学で特別授業を受ける。大学生との交流で自立心や自信をつけさせる　2 大学生と市内を巡り、生徒のみの班別行動に向け準備　3 最終的には班ごとに市内を自由に散策する　海外旅行経験のある生徒もいるが、それはお膳立てされたツアー旅行客としての体験にとどまる。しかし、研修旅行では最終的に日本語が通じず、なれない海外で自主的に行動するところまでを経験させる。まさしく自ら旅を作る。その成功体験が「自分たちでできる」との自己肯定感と自信につながる。　生徒には何かで失敗したことをきっかけに、自己否定感を抱いてしまう者もいる。そうした生徒は特に、シンガポールでの自主行動により自分の可能性を再認識し喜びを味わってもらいたい。研修旅行のような勉学以外のことであれ、勉学のことであれ、生徒たちにとって成功体験を積むことが成長につながると考えている。英数科長小泉孝秀さん成功体験を積ませるためにSchool Excursion Schedule1日目2日目朝 中部空港出発夕方 シンガポールに到着し市内のホテルに宿泊午前 シンガポール国立大学で大学生の案内でキャンパスツアー午後 現地先端技術の視察としてニューウォーター・ビジターセンター視察終日　ブラザー＆シスター・プログラムで、現地大学生の案内で国内を班別行動午前 生徒たちだけで市内を班別行動夕方 集合後、ナイトサファリなどの見学後チャンギ空港へ朝 中部空港着午後 バスで磐田東高校へ移動解散3日目4日目5日目　年のシンガポール研修旅行は、英数科の生徒61人が参加して12月に行った。滞在中のプログラムで重視しているのは、最終的に生徒たちだけで班別行動できるようにすること。言語が異なり土地勘も乏しい異国の地で、自主的に行動することを通じて、コミュニケーション能力のみならず積極性や問題解決能力の向上を図る。そのためには生徒が安心して行動できる安全な環境が必要なため、シンガポールを研修先に選定した。　第1段階では、シンガポール国立大学で、同大学生の案内によりキャンパス内を見学する。第2段階では、行動範囲をシンガポール国内全域に2 教育旅行のケーススタディー広げ、現地大学生とともにに班別行動する。セントーサ島まで足を延ばす班もあった。　そして、最終日の第3段階では班別に分かれて生徒たちだけで行動する。行動範囲は市内に限定するものの、案内役の力を借りずに英語の壁や不慣れな土地での移動というハードルをクリアする。最終的な自主行動を実現するためにも、MRTなど公共交通機関が整備されているシンガポールは理想的だ。　先端技術の視察では、下水を高度処理して工業用水などに再利用するニューウォーター施設を見学し、先端技術やシンガポールの水事情を学んでいる。17シンガポール海外研修日程12306Case Study