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概要

PUG180430

航空券販売といえば、顧客から依頼された日程の空席を検索し予約・発券を行う、いわば受け身のイメージがあるが、そんな販売スタイルが変わり始めている。嗜好を捉えて積極的に提案したりアドバイスを加えたりしながら、より高い顧客満足を引き出す。それが新しい姿だ。航空券販売が変わる顧客特性捉え、受け身の姿勢から転換1Change運賃形態が多様化座席オンリーからパッケージまで ローコストキャリア(LCC)登場前は航空運賃に機内食や飲み物、アメニティーグッズ、ブランケット、機内エンターテイメントなどが自動的に含まれるものだった。機内持ち込み手荷物の個数制限や預け入れ手荷物の重量制限はあったものの、一般的に超過手荷物料金がキャリアの選定に影響を与えることはなかった。 このような概念をLCC は大きく変えた。安さを追求したLCC は「とにかく目的地まで安く移動したい」というニーズに合わせて開発された航空会社のスタイルであり、機内食もブランケットも提供しない座席オンリーを販売した。座席以外のサービスがほしい場合は、オプション形式でのトッピングを求めた。そうして一つひとつを個別にアンシラリー(付属)サービスとして売りに出したわけだ。 この販売スタイルは一定の支持を得る。LCC の成功に刺激を受けたフルサービスキャリア(FSC)もベーシックエコノミーなどの新たな運賃を導入し、座席と付属のサービスを切り離し、切り売りに追随した。しかも食事をはじめとする機内サービスにとどまらず、手荷物の取り扱いや空港ラウンジの使用、優先搭乗といったあらゆるサービスに対象を広げた。 ところが、しばらくすると旅行者は、基本運賃に付属サービスをトッピングしていくと結局のところ割高になることに不満を持つようになる。一方で航空会社も独自のサービスやプロダクトで特色を打ち出し、他社との差別化を図る必要性に迫られた。そこでいったん切り離した各種サービスをもう一度束ね直し、「ブランデッドフェア」として旅行者にわかりやすく提示する手法も並行して採用するようになった。 つまり、旅行者にとっては、座席のみのベーシック運賃、ベーシック運賃と付属サービスの組み合わせ、ブランデッドフェアの3つの選択肢が設けられたことになる。さらに細かく見ると、付属サービスの組み合わせは何十通りもあり、ブランデッドフェアもいくつも設定されているため、実に多くの選択肢が旅行者に用意されていることになる。しかも、航空会社は座席の位置や足元のスペースの違いまで有料化。さらに最近の航空運賃は種類ごとに購入期限やキャンセル条件等を細かく規定している。4