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概要

Mexico_180625

1 荘厳なパラフォシアナ図書館は世界記憶遺産に登録されている2 サント・ドミンゴ教会のロサリオ礼拝堂。金と宝石の装飾がまばゆい12Pueblaプエブラ旅人を魅了する圧倒的な美大航海時代にメキシコ唯一の港ベラクルスとメキシコシティを結ぶ交通の要として発展したプエブラ。究極の建築美が息づく。 メキシコシティから130km 地点にあるプエブラは、ヨーロッパへの玄関口ベラクルス港とメキシコシティを結ぶ銀の中継地として発達した。交通の要衝として、先住民の文化に東西の文化が融合する地で、キリスト教布教の重要拠点でもあった。18世紀終わりからガラスや織物業が栄え、メキシコシティに次ぐ規模に成長、現在もメキシコ第4の都市となっている。日本ともゆかりがあり、1614年には支倉常長率いる慶長使節団の一行がメキシコシティを出発し、ベラクルスに向かう途中、プエブラで歓迎を受けたと伝えられている。 碁盤の目に整う街にコロニアル様式の建物が並ぶが、世界遺産の歴史地区には70もの教会がある。カテドラル(大聖堂)はルネサンス建築のエレラ様式の傑作で、塔にある8トンの鐘は天使が釣り上げたという伝説がある。メキシコ先住民の文化にバロック様式が加わった独自のメキシカン・バロック建築を代表するのがサント・ドミンゴ教会。さらにロサリオ礼拝堂の祭壇は柱や天井に至るまで隙間なく眩しいほどの金の装飾が張り巡らされ、その様式は「ウルトラ・バロック」と呼ばれる。アメリカ大陸初の図書館で世界記憶遺産に登録されるパラフォシアナ図書館も威厳ある建物だ。 プエブラは陶器のタラベラ焼きでも知られる。鮮やかな色合いのタイル装飾が教会の扉、建物の壁など至るところで見られる。質の良い陶土に恵まれ、アステカ時代から陶器作りが根付いていたところに、スペインからタラベラ焼きが持ち込まれた。プエブラの伝統的な陶芸技術とデザイン、さらには中国などのアジアのデザインが融合し、メキシコ独自のタラベラ焼きが生み出された。民芸品が集まるエル・パリアン市場でお土産に陶器を買い求めるのも楽しい。 優れた陶器があり、異文化の影響も受けたことで、プエブラでは独自の食が発達した。それらはヨーロッパの司教、メキシコの皇帝などをもてなした修道院で磨かれた。チョコレートを使ったモレソースのほか、国旗の色を模して緑のチリと赤いザクロに白いソースをかけるチレ・エン・ノガダもプエブラ発祥。今では国中で9月16日のメキシコ独立記念日を祝う伝統料理となっている。メキシコシティ大西洋太平洋プエブラcMexico Tourism Borad:Ricardo Espinosa-reo(Photo1)、プエブラ州政府観光局(Photo2)[PR]