ブックタイトルKOREA_190923

概要

KOREA_190923

1 K-POPスターが出演するフェスティバルも多い。江南フェスティバルが代表例2 K-POPをテーマとしたKスターロード。周辺には大手芸能事務所が立地する3 大学路の劇場では多くの公演が上演され、夜もにぎわう　市場動向調査では、韓国旅行の景気動向指数（DI値）は7 ～ 9月以降、ポイントを大幅に落とし、10月以降の見通しはマイナス60台となっている。　旅行需要が外的要因によって阻害される場合、これに対抗する最も心強い客層は、明確な目的を持つ旅行者だ。天災や事件・事故、政治的あつれきなどに影響されにくく、交流を下支えする重要なマーケットでもある。韓国旅行でこれに相当するのがK-POP をはじめとする韓流エンターテインメントを楽しむ客層だ。　KTO も従来からエンタメ素材のプロモーションには力を入れている。特に最近では韓流ドラマやK-POP 以外にもエンタメ素材が多様化し、それぞれの人気も高いことから、KTO が推進するテーマ観光の主要素材として取り上げられている。　注目されるのが韓国演劇のメッカ、ソウルの大学路（テハンノ）だ。劇場数はニューヨークのブロードウェイの約40軒やロンドンのウエストエンドの約50軒をはるかに上回る160軒で、世界で最も密度の高い文化公演街として知られる。　ここでは秋に「大学路公演観光フェスティバルウェルカム大学路」が開催されており、昨年は41公演が催された。言葉がわからなくても楽しめるノンバーバル特別講演なども開催されており、外国人も1万3000人が観覧した。今年も9月2日～10月27日の日程で同フェスティバルを開催中だ。　音楽イベントも注目度が高まっている。最先端の音楽として若者に人気のEDM（エレクトロニック・ダンス・ミュージック）イベントに関して韓国はアジアの中心地となっており、6月にはソウル近郊の龍仁市、8月31日・9月1日には果川市で大規模なフェスティバルが開催された。　K-POP コンサートも韓国各地で開催されており、今年は世界水泳の成功記念として4月に光州ワールドカップ競技場でライブコンサートを開催。BTS やアイズワンといった人気グループが出演し、KTOも外国人旅行者のために1万席を確保した。また、「INK（仁川K-POP）コンサート」や「釜山ワンアジアフェスティバル」（釜山）といったK-POP の祭典が10月に予定されている。　このほか、韓国はナイトエンターテインメントも多彩なうえ、ソウルは19年版ミシュランガイドでビブグルマン（リーズナブルな価格で素晴らしい料理と味を提供するレストラン）として61軒が選出されるなど味覚も楽しめる。　近年の韓国は、単なる観光だけでなく、エンタメや食を含め朝から夜まで楽しめるデスティネーションとしての魅力を一段と高めている。向かい風が吹くいまだからこそ、韓国が備える魅力や観光素材を再確認する機会といえる。写真提供／ KTO（John-Doe）23注目株は音楽イベントTRAVEL JOURNAL 2019.9.23 33