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概要

GPR1910

●第3ターミナル到着ロビー略図増設したほか、SIMカード販売機も設置するなどで、到着ロビーとしての関連設備を充実させている。 さらに、新設したエレベーターはユニバーサルデザイン対応をさらに強化。車いすのお客さまでも利用しやすいよう、扉がカゴ幅まで全開し、従来よりもスペースの広い機種を採用した。また国内空港として初めて、エレベーター内部に試験的にテレビ電話用のモニターとカメラも設置。聴覚障害のある方も、より安心してエレベーターをご利用いただけるよう『SOS』ボタンを押すと監視室とテレビ電話でつながるため、筆談やコミュニケーションボード等で意思疎通、情報提供ができるようになった。 なお、到着ロビーの拡張工事はこれで一段落にはなるが、今後もお客さまの利便性向上のため、到着ロビーとターミナル連絡バスの乗降場が直結できるよう、準備を進めていく。 第3ターミナルの年間取扱能力拡大など機能強化を実現するためのもう一方の柱に、より高度で効率的な保安検査機器の導入がある。現在、2019年度末までの設置・運用開始に向けて、第1・第2ターミナルとともに、「スマートセキュリティ」と「インラインスクリーニングシステム」の導入準備を急いでいる。 スマートセキュリティは、機内持ち込み手荷物のX線検査を行う保安レーンを従来よりも長くすることで、3人ほどのお客さまが同時に手荷物を流す準備ができるのが特長。また、再検査が必要な手荷物だけを自動的に仕分ける仕組みにより、再検査の必要のないお客さまはスムーズに先に進むことができる。これにより、保安検査レーン1つあたりの処理能力は最大50%アップすることが見込まれる。さらに、荷物を載せるトレイは自動で入り口に戻されるため、保安検査員が運ぶ負担が軽減されるといったメリットがある。 インラインスクリーニングシステムとは、受託手荷物を搬送するバゲージハンドリングシステム(BHS)と検査機器が一体化し、搬送中に爆発物等の危険物を自動的に検査するもの。 これまで、第3ターミナルでの受託手荷物の保安検査は検査員がX線検査装置で手作業により実施している。このため、数量が増えてくると検査員に大きな負担がかかるほか、検査の処理能力にも限界がある。しかし、このインラインスクリーニングシステムが稼働すれば、チェックインにかかる時間を短縮できるとともに、高度なセキュリティーレベルを保ちながら手荷物検査の処理能力を高めることができる。 これらの施策を合わせて、第3ターミナルの年間取扱能力を900万人まで高められると予測しているが、旅客数はその後も増加が見込まれることから、抜本的な対策としてターミナル本体を増築することで、年間取扱能力を、当初の750万人から1500万人に倍増することを計画している。 これは、第3ターミナルの南側に隣接する第5貨物ビルを撤去して、その跡地(約1万㎡)を活用するもの。現在の第3ターミナルとほぼ同規模の施設が建設可能となる見通しで、2021年度末の完成を目指し、航空会社等との協議を重ねながらフロアプラン等の検討を進めている。 成田空港にとって、LCCは今後の成長を支える屋台骨のひとつであり、LCCによる拠点化のシンボルともいえる第3ターミナルについて、今後もさらなる機能強化と利便性向上を図っていく。保安態勢を強化、さらなる増築もOct. 2019 5