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概要

GPR1904

識者から成田空港へのエール「コミューン」とは、「コミュニケーション」と「コクーン(繭の意)」を合わせた造語(コミューン)を導入しています。 この機器の特徴は、聞き取りやすいクリアな音を、高い指向性でお客さまにお届けできる点にあります。これにより、館内アナウンスをはじめ、さまざまな音が鳴り響いている空港のロビー等でも、話し手と聞き手の双方が大声を出すようなことなく、また周囲を気にせず、気持ちの良い円滑なコミュニケーションが可能になります。 コミューンは、聞こえ支援機器の設計・開発・販売等を行うユニバーサル・サウンドデザイン社による製品で、行政、医療、教育、金融等を中心に全国4200カ所以上の施設で導入されています(2018年5月時点)。聞こえが気になる方に対して、話をする側から歩み寄るというコミュニケーション支援の新しい形を具現化したこのコミューンは、2016年度と2017年度のグッドデザイン賞のほか、2016年度の「グッドデザイン・ベスト100」にも選出されています。 成田空港では、第1・第2・第3ターミナルの出発および到着ロビー等のご案内カウンターに設置してあります。聞こえにくい方はもちろん、どなたにもお使いいただけますので、ご利用を希望される場合は、ぜひお気軽にお申し出ください。 ユニバーサルデザインへの取り組みを積極的に進めている成田空港では、ご案内カウンターのうちお客さまのご利用の多い11カ所に、お客さまとの“聞こえやすい”対話をサポートするための機器「comuoon」 わが国は災害大国であるといっても過言ではありません。この1年に限っても、大阪府北部地震(2018年6月)、西日本豪雨(同7月)、台風21号高波(同9月)、北海道胆振東の検討が進められてきました。その結果、空港は多くの人々が集まってさまざまな活動が行われている都市のようなものであり、都市であるからには機能停止は許されず空港は継続的に運用されるべきだと提言されています。これまでも地震や津波への対策は進められてきましたが、今回の検討ではあらゆる種類の災害が想定されています。また、以前は空港で活動している各組織がそれぞれに業務継続計画(BCP)を策定していましたが、今回はそれぞれの組織が連携して空港全体としての「統括的災害マネジメント」を基本としたBCPの策定を求めています。そのほか、災害時の切迫したなかでも関係者個々人が自ら行動できる環境づくりや事前の訓練なども言及されています。 成田国際空港は高台に位置し津波や高波による水害は想定されないものの、近年増えている猛烈な台風や竜巻、雪害、噴火などの多続的な社会経済活動を支えられます。ところが、昨年、関西地方を直撃した台風21号により、関西国際空港は水没し、完全復旧には数カ月を要しました。2011年の東日本大震災でも、仙台空港は津波で水没し約1カ月にわたり使用できませんでした。空港が大きな被害を受けずに、多少の被害があっても早期に機能を復旧できる準備は不可欠です。 この実態を踏まえ、国土交通省航空局において、主要空港を対象に大規模自然災害対策とどろき・ともゆき●日本大学大学院博士後期課程理工学研究科交通土木工学専攻修了。博士(工学)取得。日本大、東京大、高知工科大を経て2008年より現職。専門は交通計画学、交通政策論。国土交通省交通政策審議会航空分科会技術・安全部会臨時委員など歴任。著書に『災害と空港?救援救助活動を支える空港運用?』(成山堂書店)など。Profile部地震(同9月)によって、各地で大きな被害がありました。全国至るところで、地震、津波、台風、洪水、高潮、土石流、豪雪、噴火などが襲ってきます。その災害規模も年々大きくなっているのではないでしょうか。災害の多様化、激甚化に対応した減災防災対策は急務です。 大災害が起きた際、陸上の交通インフラ施設には広範囲に被害が及びます。陸上交通ネットワークは寸断され、機能障害が後々まで生じます。 一方で、航空ネットワークは陸上の空港施設に被害が及ばなければ、災害発生直後から救助救援活動などに威力を発揮し、国民の継様な災害をも想定しなければなりません。 我が国最大の国際拠点空港である成田国際空港、どんな災害が襲ってきても一定の機能を維持できる強い空港を、関係者み多発する大災害への備え轟 朝幸(日本大学理工学部交通システム工学科教授)【】ご案内カウンターでの対話を聞こえやすく支援の音響機器を導入N A R I T AA I R P O R Tv o l . 6んなで作り上げなければなりません。Apr. 2019 7