ブックタイトルGPR1808

ページ
2/8

このページは GPR1808 の電子ブックに掲載されている2ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

GPR1808

左/ UD 基本計画は障害当事者を交えた会議を重ねて策定 右/第1ターミナルに設置した「クールダウン・カームダウン」設備 東京オリンピック・パラリンピックの開催まで残すところ2年となった。2017年に政府が決定した「ユニバーサルデザイン(以下「UD」という)2020行動計画」と、大会組織委員会が策定した「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」等により、成田空港は羽田空港国際線ターミナルとともに、「世界トップレベルのUD水準」となるよう必要な取り組みを具体化し、誰もが自由に空港を利用できる環境を目指すことが求められている。 しかし、成田空港は1978年の開港から40年の間、段階的に施設の整備・拡張が進められてきたことから、UD化は既存施設の改修による対応を中心としており、新たに施設を建設する場合に比べて物理的な制約も少なくない。そのため「多様なお客さまが安全・安心・快適に利用できる空港とするため、人的支援や情報提供などのソフト面と組み合わせた総合的な対応を進めていきます」(経営計画部 観光/オリンピック・パラリンピック推進グループ副主幹 大河原啓氏)。 基本計画の策定にあたりNAAは、2017年5月に「成田空港UD推進委員会」(委員長:中央大学研究開発機構 秋山哲男教授)を設置。有識者や空港関係者に加え、障害当事者をメンバーの中心に“当事者参加”による課題の洗い出し等を行った。約半年の間に計13回の会合を開き、UDを意識した建築デザイン、トイレのUD化と機能分散、エレベーターの増設・機能増強、案内サインとICTの活用等による情報提供など10のテーマについて議論。なかでも、知的・精神・発達障害者への対応をテーマの1つに取り上げたことは特徴的であった。 それらの議論を経て取りまとめられた基本計画のポイントには、①当事者参加を前提としたプロセスの重視、②多様なお客さまの個別のニーズへの対応、③継続的・横断的な向上を図る仕組みの構築?の3点を掲げ、「さまざまなバリアをなくすこと」でお客さまの旅行機会の創出・増加を実現させる。こ「ユニバーサルデザイン基本計画」を決定安全・安心・快適な空港を目指してNAAはこのほど「成田空港ユニバーサルデザイン基本計画」を決定。これに基づいて2020年までに実施する具体策も発表した。この計画は、成田空港が東京オリンピック・パラリンピック開催時に、日本の表玄関として多くの選手・関係者・観客を受け入れる空港として、世界トップレベルのUD水準を目指すことに加え、2020年のさらに先を見据えた施設整備とサービス向上を図るための指針となる。多くの方の協力を得て課題を洗い出す2 Aug. 2018 ZOOM UP! 1