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概要

GPR1806

左/開港40周年にあたり成田山新勝寺による航空安全祈祷会を開催(5月18日) 右/空港をご利用のお客さまに記念品として「今治ハンカチ」を配布した(5月20日) 政府の推進する「観光立国」への取り組みを背景に、近年、訪日外国人旅客が急増しており、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、訪日外国人旅客のさらなる増加が見込まれる。旅客ターミナルでは今後2020年に向けて、第1・第2ターミナルの大規模リニューアル工事を実施し、その魅力アップを図る。第3ターミナルも到着ロビーの増設などで混雑緩和や処理能力の向上等を実現するほか、今後も見込まれる需要の増加に対応するため、隣接する第5貨物ビルを撤去して南側に増築し、抜本的な能力増強を進める。 第1・第2ターミナルの改修工事は機能性と価値向上を図るため「バリューアップ計画」と銘打ち、施設全体を一体的に更新する。計画の主要なポイントは、アジアの主要空港との競争を見据え、ファストトラベルを取り入れた施設にリニューアルすること。また、世界トップレベルのユニバーサルデザイン対応として、すべてのお客さまに分かりやすい案内サインの導入や、進むべき動線が感覚的に理解できる施設にする。さらに、訪日外国人への“ウエルカム感”を創出するため、到着動線にはプロジェクターや液晶ディスプレイ等を活用した日本の魅力を発信する空間演出整備を実施する。 第3ターミナルは2015年4月のオープンからわずか3年だが、利用者数はすでに当初想定の取扱能力である750万人/年を上回り、2017年度で764万人に達している。時間帯によっては出発ロビーや出入り口付近での混雑が目立つようになってきたことから、到着ロビーを増築して出発と到着の動線分離を行う。また、保安検査場には、第1・第2ターミナルでも導入を進めている、より高度で効率的、かつスピーディーな保安検査機器「スマートセキュリティ」を導入し、併せて「インラインスクリーニングシステム」を整備して、セキュリティーのレベルを高めつつ、手続き所要時間の短縮でお客さまの混雑緩和を図る。 第1・第2ターミナルのバリューアップ計画と第3ターミナルの到着ロビー増築等は、すべて2019年度末までの完了を目指す。しかし、LCC需要は今後も高まりが予想されることから、第3ターミナルの抜本的な能力増強策として、隣接する第5貨物ビルを撤去し、その跡地を活用して建物を増築する。2021年度末ごろの完成を目指し、旅客取扱能力は現行の2倍の1500万人/年程度を見込んでいる。 開港40周年を迎える年に、成田空港の将来を決定する重要な合意がなされた。3月13日に開催された「成田空港に関する四者協議会」において、国、県、空港周辺9市町とNAAは「成田空港の更なる機能強化」について最終的な結論を得たところである。これにより滑走路の増設・延伸、夜間飛行制限の緩和を目指すこととなり、年間発着枠の拡大とともに今後も着実な増加が見込まれる首都圏の将来の航空需要に応えられるよう、空港全体の大幅な能力増強が図られることになる。 今回の合意では、更なる機能強化に当たっての環境対策・地域共生策の実施を前提に、B滑走路の南側に新たに3500mのC滑走路を増設し、B滑走路を北側に1000m延伸して3500mとする。さらに夜間飛行制限を緩和し、現在「朝6時?深夜23時」となっている運用時間を、C滑走路供用後においては、飛行経路下の静穏時間を現行と同様の7時間確保しながら、“早番・遅番”のスライド運用を行うことにより、空港全体で見れば、発着可能な時間が「朝5時?深夜0時30分」に延長されることになる。こうした取り組みを進めることで年間発着枠は、現在の30万回から50万回に拡大される。 更なる機能強化についての四者協議会での本格旅客ターミナルの大規模改修に着手「更なる機能強化」で次のステージへ4 Jun. 2018