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概要

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1 23成田国際空港株式会社広報部No.184 隔月刊『GREEN PORT REPORT』 〒282-8601 成田市成田国際空港内NAAビル FAX?0476-34-5030 Mail?kouhou@naa.jp URL?https://www.naa.jp/伊澤勉さん千葉県警察本部警備部 成田国際空港警備隊警備室警部補空港を支えるTalentプロフェッショナルPerson of犬との強い絆が生むハイレベルの警備1 万一の事態に備えて容疑者制圧の訓練も 2 旅客ターミナル内を巡回して爆発物の持ち込みなどを警戒 3 安全を確認して次の担当者に引き継ぐ葉県警成田国際空港警備隊には、爆発物探知や容疑者の制圧など対テロ任務を主とする警備犬が配備されている。テレビなどで見かける、犯罪捜査のために鑑識職員とともに任務に就いている警察犬とは異なる。伊澤さんはハンドラーとして、ターミナルなどでの巡回警備や警備犬の訓練にあたる。空港警備隊への配属前は、警察官として機動隊や刑事の職務に就いてきた。一方で、子供の頃から動物が大好きだったという優しい一面も持ち、希望が叶って3年前に警備犬のハンドラーとなった。 「最初は吠えられたり、呼んでもそっぽを向かれたり、完全に相手にされていない状態からのスタートでした」。そう苦笑しながら振り返る伊澤さんのパートナーはフォルク号(ジャーマンシェパード・オス・3歳)。伊澤さんは出勤するとまず、フォルク号の給餌や排泄などの世話を行うが、これは“犬体管理”というハンドラーの重要な業務。その日の犬の体調と集中力の様子などを見極めたうえで、適切な訓練のプログラムを組み立てる。 「ハンドラーと警備犬はお互いに必要な存在として認め合っているのです。他人が間に割って入ることはできません」。そう言い切る伊澤さんはフォルク号について、「とても意欲的で、訓練にも警備にも積極的に取り組む優秀な犬です」と満面の笑みで答える。そこには互いの深い信頼関係と強い絆がうかがえる。 隊内では、男性ハンドラーの多くは自らを“警備犬のお父さん”と呼び、家族同然に犬たちと接している。体調が良くないと連絡があれば休暇中でも駆けつけて、そばにいて安心させる。また、どのハンドラーであっても自分の犬が最も優秀との誇りを胸に、その技術と能力に磨きをかける訓練に取り組む。警察官の一員である警備犬とハンドラーが一心同体となったハイレベルな警備こそが、お客さまが安心して利用できる成田空港を実現しているのだ。 「我々にとっては何も起きないことが100点で、何か起きてしまえば0点です。その中間はありません」。今日も“何事もない”成田空港のため、伊澤さんとフォルク号が目を光らせている。千何事もない日々を実現するために