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概要

EDguide_191209

左/現地の同世代と交流することで国際理解に 下/班別行動は興味に応じて選択。本場のムエタイ体験を満喫東京学芸大学附属高校は、2 年生を対象に学習旅行を実施している。行き先に3 つの選択肢を用意し、生徒は希望の目的地を選ぶ。18 年実施の学習旅行からはタイを選択肢に加え、アジアに目を向けた国際理解教育に力を入れている。グローバル交流で成長を実感[海外研修日程]東京学芸大学附属高等学校 東京学芸大学附属高校はSSH だけでなくSGH アソシエイト校にも指定され、以前から国際理解教育に力を入れている。2年生対象の学習旅行の行き先にタイを選んだのも、学習旅行を国際理解教育の場として活用するためだ。 タイでの学習旅行の大前提としたのは現地における学校交流と日本大使館訪問だ。現地の同世代や海外で活躍する日本人と触れ合うことを重視した。またタイの歴史、文化、政治、経済などを幅広く体験的に学ぶため、関心のあるテーマごとにグループ別で参加するスタディツアーを5コース用意し、最終日に組み込んだ。 18年の学習旅行は、タイ、韓国、関西(大阪・京都)の3つの目的地から生徒が希望の行き先を選ぶ選択制で、18年に実施した学習旅行では267人が参加した。3つの中ではタイが最も人気が高かった。 タイを学習旅行に組み込むのは初の試みだったため、保護者の理解を得るために十分な説明を行った。例年は保護者会を2回実施していたが、今回は特別に5月、7月、10月と3回実施し、詳細な旅程や準備状況を説明している。Case Study3 日目[終日]学生ガイドとともに班別バンコク市内研修4 日目[終日]テーマに分かれてスタディツアー[夜]スワンナプーム国際空港から出発5 日目[早朝]成田空港に到着→解散英語科教諭 平野正彦さん SGH アソシエイト校として国際理解教育に力を入れている本校では、特にアジアに注目しており、なかでもタイとは以前から国費留学生の受け入れや学校交流を通じて縁が深く、治安・安全面でも安心なため選定した。 現地の学校訪問を重視しているのは、交流を通じて、国は違っても同じ高校生が同じような考えを持ち、同じような事柄に関心を抱いていることを実感することが、異文化理解、国際理解の第一歩となるからだ。その先に世界平和を希求する人材への成長があってほしいと願う。 タイ学習旅行を通じて、生徒たちは国際社会の一部を体験しタイやアジアへの関心を高めており、学習旅行としての生徒の満足度も高かった。今後もタイへの学習旅行を継続していきたい。国際理解教育に役立った2 日目[午前]現地高校との交流会[午後]在タイ日本大使館訪問→ホテルで夕食1 日目[朝]成田空港集合[午後]バンコク・スワンナプーム国際空港に到着、ホテルへ第2次世界大戦中の日本軍とタイの関わりを描いた映画『戦場にかける橋』の舞台、クウェー川鉄橋を訪れ、あらためて戦争の悲惨さを学んだ。タイを代表する古都で世界遺産にも登録されているアユタヤ。14世紀の建都以降、400年以上にわたりタイの中心だった古都でタイの歴史を学んだ。日本を離れ、海外で国際交流や国際貢献の最前線に立つJICA(国際協力機構)のスタッフと交流。国際的な舞台での活躍の意義や内容について具体的に学んだ。バンコク郊外にある水上マーケットを訪れ、水辺に暮らす人々の生活を学ぶとともに、市場の活気を通じてタイの人々が放つエネルギーを体感。成長するアジア経済を支える企業を訪問し、アジア経済のダイナミズムを学んだ。同時に、日本の課題や可能性について考えるきっかけを得た。写真提供/タイ国政府観光庁[PR]