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概要

EDguide_191209

 日本からタイを訪れる教育旅行の人気が最も高かったのは十数年前。特に関西や九州からの修学旅行を中心に05年度は4000人(修学旅行・研修旅行の合計/全国修学旅行研究協会調べ)を超えたが、06年に発生したクーデター以降は減少傾向が続いていた。 しかし、15年前後から再び増加し始め、SGH 校やSSH 校などの実施も増えている。専門性や高度な学びのニーズが高まっているのだ。また、実施形態では、全員参加の修学旅行だけでなく、クラス単位の実施や希望者参加型の研修旅行の増加が目立つのも特徴だ。 人気復活の理由は政情の安定化や航空座席供給量の多さなどさまざまだが、大きな要素の1つが学校交流のしやすさだ。親日国のタイでは日本各地の姉妹都市やビジネス交流を通じて交流相手の学校を見つけられる機会も多く、日本語学科を持つ学校など、日本との交流を希望する教育機関も少なくない。 さらに豊かな自然や伝統文化に触れる体験素材や、タイに進出している多数の日系企業の企業訪問といった学習素材を見つけることができ、近年海外修学旅行のトレンドである体験重視にマッチしている点もアドバンテージだ。多様な素材や体験交流に高い評価タイで盛り上がる教育旅行熱おすすめ体験素材 日本と古くから交流の歴史があるタイ。一方、第2次世界大戦中は日本軍がタイに進攻した時期もあり、友好関係だけでなく負の歴史を含めた歴史教育の場にも適している。加えて、恵まれた自然環境を生かしたエコツーリズムを学んだり、経済発展と環境問題を同時に考えるSDGs 関連の学習素材も見いだせる。伝統と歴史に触れる タイではさまざまな伝統文化に触れることができる。バンコクのITDA 日・タイ文化交流センターでは、1日体験コースとしてタイ古典舞踊の基礎を学び、民族衣装を着て記念撮影するプログラムが用意されている。またバンコクではタイ料理作りも簡単に体験でき、シーロム・タイ・クッキングスクールやバンコク・ボールド・クッキング・スタジオなどは外国人の受け入れ実績も豊富だ。 ラオス国境に近いルーイの郊外、チェンカーン村では町のメインストリートで毎朝、托鉢が行われ、旅行者が参加して寄進することも可能だ。世界遺産の町でもあるアユタヤでは、アユタヤ歴史公園で400年にわたるアユタヤ王朝の歴史を学べる。また、江戸時代の朱印貿易に携わった日本人数千人が暮らした場所にある日本人村では日本とタイの長い歴史の絆を学べる。 カンチャナブリーでは映画「戦場にかける橋」の舞台となったクウェー川鉄橋を訪れ、第2次世界大戦中に日本軍がタイに進出した当時の歴史に触れることができる。タイを目的地とする教育旅行は4 ?5 年前から増加傾向にある。人気上昇の理由は学校交流のパイプの太さや体験素材の豊富さだ。[PR]