ブックタイトルDubai_2018

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概要

Dubai_2018

ドバイ教育旅行のモデルプラン多くの教育的な成果が得られるドバイ教育旅行。ここでは、広島なぎさ高等学校が過去に実施した「ドバイ研修旅行」の例を基に、具体的な教育旅行モデルプランを紹介する。セールスポイントはこの2つ。 日本人にとってあまり馴染みのない、イスラム教に基づいたアラブ文化。「日本のメディアで紹介されるアラブ文化は、何らかのフィルターがかかっています。生徒たちには、現地を訪れて自分の目でリアルな姿を見て、正しく理解してほしいという狙いがありました。先入観を持たず、世界を見られることこそ、これからの国際人に求められるのだと思います」とは、前述の畑中先生。新たな発見が連続するアラブ文化体験を通じて、真の国際教育をドバイで実現したい。●アル・ファヒーディ歴史地区などでの異文化体験●モスクやスーク、クリーク(入り江)など、アラブ文化固有の施設を訪ねる●アラブ料理を食べる●ラマダンの内容などを現地の人々に聞く●アラビア書道を体験する●世界の物流を支えるドバイの役割などを事前に学ぶ●経済特区「ジュベル・アリ・フリーゾーン」などを訪問し、ドバイで働くビジネスマンと交流する●郊外の農園などを訪ねる学習プログラム例アラブの文化に触れる躍進する経済を見る私たちは、こうして教育成Case 果を得ました! ?広島なぎさ高等学校の事例?Study 国内外への幾本ものコースを設け、教育旅行においては少人数による分散型の研修旅行を行っている同校。ドバイ研修旅行は、2011年に1回目を実施。盛りだくさんのプログラムで、他国では得られない多くの成果を上げている。 畑中先生によると、「行き先に最も求められるのが安全性。1年ほど前に行った事前視察の際、私が市内をくまなく回り、問題ないと判断しました。その後、校内や保護者から不安の声が寄せられましたが、私が実際に現地で体験したことを丁寧に伝えることで、納得いただきました。事前視察で説得力が増したといえるでしょう」。 では、なぜドバイを選んだのか。脱石油による繁栄の方法を模索する、砂漠という過酷な環境で培われた歴史文化の必然を感じるなど、幾つかの狙いがあるなか、「従来の型に縛られない発想を持つ、グローバルな人材を育成する」との理由があったという。つまり、さまざまなフィルターを通して報じられるイスラム世界への既成概念を打破し、自らの目でリアルな社会を見て、正しく理解するために、ドバイは最適な研修地であるとの判断があったのだ。加えて、国際経済の現場で活躍する日本人や大学生などと交流することで、生徒が自分の将来像を考えるいい契機になったという。日 程 表1日目 ● 広島駅から関西国際空港へ深夜発の飛行機でドバイへ2日目 ● ドバイ到着後、市内研修スタートドバイ・クリーク(入り江)見学ドバイ博物館を見学アラブ料理の夕食3日目 ● モスクを見学シャルジャ首長国にてアラビア書道体験バージュ・カリファを見学ドバイモールで自由に夕食4日目 ● ザイード大学を訪問。相互の異文化体験などを通じて、交流を深める砂漠で4WDツアーを体験砂漠キャンプに宿泊5日目 ● 郊外にある農園を訪問ホテルで多国籍従業員と会議日本食レストラン「マンガスシ」で夕食6日目 ● パーム・ジュメイラを見学ジュベル・アリ・フリーゾーンを訪問 、働く日本人にインタビューバージュ・アル・アラブを見学モール・オブ・エミレーツで屋内スキー体験モール内自由行動ホテルで振り返りミーティング7日目 ● 早朝発の飛行機で帰国ドバイと聞いたら、金持ちのリゾート地、石油大国などのイメージを持っている人が多いと思います。私は今回の研修旅行でこのイメージがガラッと変わり、思いもよらなかった学びがありました。たくさんの(人々との)交流のなかで、他者との「つながり」という目には見えないものの大切さを知ることができたのです。ある大富豪とお話する機会がありましたが、いわゆる大富豪のイメージとは違い、みんな親族との「つながり」をすごく大切にすると聞きました。国の「つながり」も感じることができました。約120カ国の企業が集まる経済特区で私は、本当に自分の人生観を変えられ、ここで働いてみたいとさえ思いました。このように、経済面でもたくさんの国と「つながり」をもっていました。(一部抜粋)学習プログラム例 目覚しい経済発展を遂げるドバイは、国際経済の先進地だ。超高層ビルが林立するオフィス街を歩くだけでも、経済的な活気のありようを感じるだろう。しかし、ドバイでは意欲的なアレンジにより、踏み込んだプログラムの実現が可能だ。広島なぎさ高等学校は世界各国の企業が集まる経済特区を訪れ、まさに世界経済が活発に動く最先端を見学。そこで働く日本人などから話を聞き、「将来ここで働きたい」と感想を抱く生徒が出るほどに高い教育成果を得ている。生徒の感想文33