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概要

40_1964-2003

一 一  一40 Years of lTin Travel lndustry旅行業ITの40年旅行業40年の変遷のなかで、最も大きな変貌を遂げたもののひとつが、旅行ビジネスを取り巻くシステムとネットワークの環境だ。旅行業のシステム化の動きには、鉄道や航空会社などの輸送機関が開発したCRS/CDS、大手旅行会社による自社ネットワークシステム、海外渡航書類作成の自動化から始まった業務支援システムの3つの流れがある。さらに、この3本の流れがインターネットの普及を受けて、相互の連携を深める方向に向かっている。インターネット社会の到来は、旅行ビジネスにおけるデジタル・システムの存在を必要不可欠なものとし、今後の業界動向がシステムの進化のありように大きく左右されることは疑いようがない『旅行産業のさらなる飛躍を担うヽ′″じ情報レbr「60年代半ばには航空会社が予約業務のコンピューター化に着手。日本航空は64年に「JALCOM― |」を稼動日本におけるシステム化の黎明期 CRSの登場とその影響「マルス」から「旅の窓口」まで予約端末がサービスプロバイダーに変わる時日本におけるコンピューター利用の予約システムの先駆けは、国鉄(現JR)が日立と共同開発した「マルス」システムである。1960年2月に試験導入された「マルス」はCRS第1号であると同時に、わが国初の本格的オンラインシステムでもあった。その後、「マルス」は4年間の試験導入期間を経て64年2月に「マルス101」として本格稼動を開始、翌65年には全指定席の70%の予約が可能な「マルス102」へ、68年には全指定席の94%の予約が可能な「マルス103」へと進化していった。鉄道よりやや遅れて、航空会社も予約業務のコンピューター化に着手する。日本航空(JL)は64年に、国内線電子座席予約装置「JALCOM― I」を稼動する。しかしコンピューター予約システムが本来の力を発揮するのは、ジャンボジェットの就航で予約取引量が急増した70年代に入ってからだ。同じ頃、全日空(NH)もコンピューター予約システムの構築に着手し、64年にオンライン・リアルタイム・システムの座席予約装置の運用を開始するが、このシステムには日立が「マルス」開発で培った技術やノウハウが注ぎ込まれていたとされる。鉄道や航空会社が開発したコンピューター利用の予約システムはやがて、旅行業の流通形態にも大きな影響を与えることになる。最初にその動きが始まったのは70年代後半、米国においてである。アメリカン航空(AA)は76年に、自社のコンピューター予約システム「セーバー」を旅行会社に開放。旅行会社は開放されたシステムの利便性の高さから、先を争うように「セーバー」を導入した。当時AAと激しい競争を繰り広げていたユナイテッド航空(UA)やノースウエスト航空(NW)、デルタ航空(DL)も当然ながら後を追うように自社システムを開放し、CRS戦争が始まる。この頃から、日本でもCRS(Computenzed Resewa■ on System)という言葉が使われ始め、航空会社系コンピューター予約システムの総称となっていった。CRS戦争が激化したのは、当時はCRSこそが航空会社の死命を制すると考えられたからである。実際に旅行会社に張り巡らせた自社CRSのネットワークを通じて、端末の画面上に自社便ばかりを表示すれば、シェアアップを図る上で有効な武器になる。さらに「セーバー」50 観光立国への道‐‐日」■Ll■ ■■ ・0F ヽrLl■■■口■―.」11111● Ⅲ._ 辱写1卜~薔¬L」]嘲暉"崚田a、一´´■卜又Ч“曲・・F