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概要

40_1964-2003

目■40周年を機に新発想のプロモーションを在日外国観光局協議会(ANTOR‐JAPAN)会長ベーター・ブルーメンシュテンゲル氏海外渡航自由化40周年を、日本の旅行業界の皆様とともに祝えることをたいへん喜ばしく思います。この40年間の日本の旅行業界の発展は、日本人旅行者の皆様を受け入れる世界各国にとっても、また各国の政府観光局にとっても非常に喜ばしく有益なことでした。同時に、われわれ在日政府観光局もまた日本の旅行業界の発展に微力ながら貢献できたことに満足と誇りを感じております。双方にとってのこのような成功に至るまでには多くの問題に直面し、日本の旅行業界とわれわれとが一致協力して乗り越えてきた事案も少なくありません。それらを克服してなお、日本人海外旅行者が1500万人を超えるレベルに達したことは、海外旅行に携わるすべての関係者の努力がもたらした大きな成果であったと考えられます。しかしながら、現在、旅行業界に携わるわれわれが直面している問題には、過去の40年間とは違った厳しさを感じぎるを得ません。特に旅行拡大のベースとなる、旅行者の安全や健康が、これほどクローズアップされることはありませんでした。これらの問題は、旅行者の不安心理に根ざす部分もあるだけに、問題解消が簡単にはいかない面もあります。政府観光局のプロモーションに対する発想も、再考する必要があるかもしれません。ただし変わらないのは、われわれと旅行業界とが手を携えて事態に対処していくべき点です。市場の実態を最もよく知るのは、何といっても旅行業界の皆様です。われわれは旅行業界の声に耳を傾けることで、新たな時代への対応策を見出していくことができると信じています。日本の海外旅行ビジネスと在日政府観光局の活動はいずれも、この40年間でおそらく世界の旅行史でも稀な成功体験をしてきました。この成功体験に満足することなく、新たな時代ヘの成功に向けて皆様とともに邁進していきたいと思います。送受の繁栄に日本市場の重要性変わらず海外ホテル協会(OH=A)会長小峯詔子氏世界のホテルビジネスにとって、この40年間、日本は常に注目の的であり続けました。安定した成長が望める宿泊需要を世界に送り出す市場として、あるいはホテルビジネスや世界的なホテルチェーンの運営を支える資金供給国として、日本はホテル業界からの大きな期待に応えてきました。さらに最近では、世界的なホテルチェーンが競って日本進出を目指し、ホテルの立地拠点としての重要度も高まりつつあります。一方で、旅行ビジネスにおける商習慣の違いや、旅行者の望む宿泊スタイルの違いは、海外のホテルにとって戸惑いを与えたことがあったのも事実です。もちろん、多くのデスティネーションでは、日本市場や日本人旅行者に対する理解が深まるとともに、違和感は解消されました。旅行者の快適な滞在と、円滑なビジネスを阻害する要因は無くなりつつあります。それでも安全や健康に対して極めて敏感な日本人旅行者の動向が、時に海外のホテル関係者には不可解な印象をぬぐえないものであるのも事実です。そうした状況のもと、OHEAは日本の旅行業界と海外ホテルとの間にあって橋渡し役となり、相互理解に取り組んできました。また今後も同様の取り組みを続けていきます。欧米の旅行市場が活気づき、アジアの旅行者の台頭が著しいなかで、日本市場の相対的な位置付けが低下することは、われわれ日本でホテルビジネスに携わる者にとっても、日本の旅行業界にとっても、歓迎すべきことではありません。常に世界のホテルビジネスのなかで重要な役割を果たしてきた日本が、今後もその貢献にふさわしい位置付けを確保していけるよう、旅行業界の皆様の御協力を得ながら努力をしていきたいと思います。それが日本の旅行業界総体の利益にもつながるものだと信じています。|″ ,、 ミ_壺壺上Messages from Tourism lndustry「丁ヨЧ「lど■L_F ¬L■111 タq■観光立国への道 25