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概要

35_1964-1999

DEVELOPMENT OF TRAVELINDuSTRY■990-99った同社売Lが約5倍に増えるのに僅か6年,経常利益に至っては同じ6年間で6倍に増えている。同社は93年に新宿に1 000 1lfもの巨大店舗をオープンする。それまでは格安航空券とは一線を画していた大手旅行会社も,これを座視できなくなり,ついに96年にはJTBが子´会社「エー・ビー・アイ」を設ヽアして格安航空券販売に進出。翌97年には近畿日本ツーリストも子会社「トラベルマスターズ」による格安航空券販売に乗り出す。そして98年にはJTB本体も全社的な格安航空券販売に踏み切り,近畿日本ツーリスト, 日本旅行もこれに追随する。●MTP廃止から下限撤廃まで格安航空券の一般化は,FIT(個人旅行)の増大を促し,航空運賃の在り方そのものにも変化をもたらした。92年には日本発GIT(団体包括旅行運賃)運賃のMTP(最低販売価格)が廃止され,94年には団体旅行を想定したGITそのものが廃止され,個人型のIIT(個人型包括旅行運賃)が導入される。さらに98年にはその下限も撤廃され,ペックス運賃も実質的に自由化される。●パッケージツア…の変身格安航空券の普及がもたらしたFIT化の流れは,パッケージツアーのFIT化と,それに見合った体制作りを旅行会社に迫ることになった。ジャルパックは91年に社名を旅行開発からジャルパックに改め,商品名をジャルパックから「アイル」に変更。新たな時代に対応した新しい商品作りの決意を新社名と新ブランド名に込めた。JTBは94年にルックJTBのモノブランド化を実施し,コスト削減とブランドカ強化を図る。さらに近畿日本ツーリストは96年にホールセール部門を分社化しホリデイツアーズを設立,効率化を目指す。しかし, こうした旅行会社の試みが全て期待通りの成果を上げられたとは言いがたい。92年に東急観光と阪急交通社は,仕入ド・アイデンティティーに悩む各社はいわゆる湾岸戦争機に大不況時代,倒産相次ぐ戦後最長の好景気と言われた平成景気(バブル景気)は1990年に山を迎えたが,91年から後退局面に入り193年10月に終息した。しかし,そこからの回復テンポは緩やかで,特に95年半ばまでは経済成長率はゼロに近い低迷が続き,97年の消費税値上げなどもあって一喜―憂,一進―退の状況が続いている。バブルで踊ったツケは予想以上に大きく,以下のような状況が日本中を暗雲のように覆った。1)バブル崩壊に伴う不動産,金融関係の業況落ち込み12)先行き不透明感および不況ムードも手伝っての設備投資の減退,3)残業の縮小などによる実質可処分所得の伸び悩みと個人消費の手控え,4)自動車に代表される製造業および住宅関連産業の低迷,5)新製品開発の一服状況による家電販売の伸び悩み16)耐久消費財全般の高い製品普及率による飽和感と買い替え需要の手控え一など。旅行業もまた,バブル後遺症を引きづることになる。運輸省の「旅行業取扱実績等報告集計表」によると,取扱高営業利益率は,景気の山にあった90年が0.47%。1億円販売して,人件費や家賃などの諸経費を払い,残る金が47万円。ところが97年には0.12%,たった12万円と,4分の1に。30数年間1価格競争を繰り返し「値下げ坂」を転がり落ち続けた結果,旅行業は信じられないほど薄利のビジネスになってしまった。旅行会社の本業での利益である経常利益(支払い利息なども引いた利益)では第1種旅行業者の4割が赤字だ。パートタイマーなどの採用で人件費を抑え,コンピューターで処理能力を高めるという生産性向上でどうにかやってきたが,これが限界に来ていることは倒産の急増ではっきりしている。98年は大手ホールセーラーのジェットツアーの倒産劇で幕開けた。矢尽き,刀折れ2月3日に倒産,同9日に東京地裁に自己破産申請,同19日に破産宣告を受けた。負債総額は252億円。長引く不況で経営が悪化,借大型倒産の端緒ともなったミヤビ・ワールトの倒産(92年3月)入金による自転車操業経営が遂に破綻し,子会社を含めて330人1連鎖倒産した関連会社のノザークインターナショナルの社員を含めて国内400人1海外現地法人を含めて600人内外の人間が失職した。この倒産は旅行業の危機的状況を象徴する事件であった。資力,信用があるはずの第1種旅行業者の倒産がこれ以降相次ぎ;わずか3日後の2月6日,信永トラベルが旅行者宛に「2月9日付で業務を停止する」旨の文書を送付し2月10日以降事務所を開鎖。ジェットツアーと同様1東京地裁に自己破産を申し立て3月11日,破産宣告を受けた。負債は債権者約1000人に対し7億3886万円。さらに年度末の3月には太陽トラベル(負債額15億円)1 ビア21ツアーセンター(負債額6億円)1地球の旅(負債額4億円)の3社が畳みかけるように倒産。7月にはジャパレンツーリスト(負債額1億円),10月には四季の旅社(負債額30億円)と相次いだ。帝国データバンクがまとめた全国企業倒産集計(負債1000万円以上)によると,97年度(97年4月~98年3月)の旅行会社の倒産件数は前年度比8.2%増・79件,負債総額は283%増。428億600万円となり1過去最悪を記録した。98年のフランス・ワールドカップ入場チケットを巡る不祥事が旅行会社に対する不信感をさらに煽り立てた。こうした苦い経験から1信頼回復の対策の一つとしてJATAはボンド保証制度を99年10月から導入することを決めた。-0.8450400,001001989 90 91 92 93 94 95 96 97lMPACTノヽ/\まで登場させた1992年資料:運輸省イ7⊂亜護亜亜壼匪Ⅲ菱墾団D議場囮げ1識オ?翻;懃フ;II」~~‐■|||=T雫響零'■日■圃「圏・・ .壕=,鑑酸Iブラ