ブックタイトル30_1964-1994

概要

30_1964-1994

▲ 1989年に行われたオージー・スタイル・キャンペーン・セミナーでは危険をはらんでいます。オーストラリアは今後も新しい客層をターゲットに新しいデスティネーションや商品素材をアピールし続ける必要があります。と同時に,主力であるヤングOL層へのアプローチも継続しなくてはいけません。ここで鍵となるのは単一市場として最も重要なヤングOL層を逃すことなく,いかに敏速に,かつどの程度,ほかの客層を取り込んでいくかというマーケティング上の挑戦です。機会の拡大観光デスティネーションとしてのオーストラリア人気は, 日本国内の経済環境の悪化と日本人旅行者誘致での熾烈な諸外国との競合のなかにあっても,今後とも訪間者実数でもマーケット・シェアの点でも伸び続けるでしよつ。これに対し,日本人旅行者を受け入れるオーストラリア側でも各地で商品化された多様な商品への改善が行われてきましたし,そうした不断の努力は今後とも続けられるでしょう。ATCにとっての最重要課題は,オーストラリアが日本の消費者にとって快適で,手軽に行けて, しかも価値あるデスティネーションであり,いかなる客層にも楽しめ多様な旅行体験ができる所であることを確実に知ってもらうことです。1994年9月に開港が予定されている関西国際空港は,その意味で,関西およびその周辺地域からの旅客の伸びを促進する絶好の機会をオーストラリアに提供してくれるものです。1994/95年の年間テーマも,オーストラリアのイメージアップ構築および市場の多様化への対応に大きく貢献するものと思われます。日本の人口統計を見ますと,今世紀末までに日本は確実に高齢化社会を迎えるものと思われます。西暦2010年までに, 日本の人口の25%は65歳以上となります。オーストラリアのさらなる成長のためにこの人口構成比のなかで今後どの層が適切なマーケットとなり得るかを真剣に模索しております。オリンピックヘの期待すでに2000年のオリンピック開催の効果については,多くが語られておりますが,ATCはオリンピックというイベントそのものよりも,その前後の観光プロモーションに力を入れるつもりです。1994年8月28日にスタートするシドニー・マラソンは,主として2000年のオリンピック・マラソン・コースを走るイベントとして,数多くのマーケティングの機会を提供してくれるものと思われます。導き出される結論と提案オーストラリアの未来は明るく, 日本の消費者の提議を私達が受け入れ対応していくならば,21世紀にもそれ相応の日本人旅行者がオーストラリアを訪れてくれるものと思われます。旅行会社,航空会社,ホテル,ランドオペレーター,観光局など旅行産業に従事する全員が忘れてはいけないことは,私達が消費者ヘサービスを提供するのであり,その逆ではないということです。戊年の今年,それに相応しくもっと知的であり,相互に寛容であり,誠実でありましょう。幸にも,私達は日本人旅行者が求める高品質商品を提供できる立場にいます。ちょうど人間にとって一番の友達である犬のように,常に耳を立て, 日を見開いていれば,消費者の動向やニーズを正確にキャッチできるのです。それは, もっとスマートで,利潤の高いビジネスの開発に結びつくのです。26189主催:・■ ●―、一】ヽ十六↓_しヽ′・日本鉱職￢参1111″‐,.4)・ｐ ヽ