ブックタイトル30_1964-1994

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概要

30_1964-1994

こうしたことからATCは,従来から人気のあるOLおよびハネムーナー市場に加え,修学旅行,シルバー層,家族旅行といった新規需要向け商品のプロモーションを推進することで,オーストラリアがさらなる成長を続けるものと信じております。さらなる成長に向けた問題点関西国際空港の開港は,オーストラリアに利益をもたらしてくれるのか,あるいは単に競争を加速させるだけなのか?新航空運賃の導入とオーストラリア路線のキャパシティー増に対し,流通サイドはどう反応するのか? 高付加価値商品の開発は,値引き合戦の歯止めになるのか?長期展望に立ったマーケティング戦略対即利益誘導型戦略。それは,オーストラリアヘの潜在的リピーター育成のための分岐点でもあります。日本の人口の老齢化と急激に成熟する旅行者市場に対応するため,従来のOLとハネムーナーを中心とした客層から,多様な市場ニーズヘの取り組みが必要となっています。こうしたことを考慮に入れ,ATCは成長するFIT市場への対応を図るうえで, まだ準備不足なせいか時には消極的とも思える旅行業界に対し,旅行情報の提供とタイムリーな旅の相談に乗れるコンサルタント機能の充実を推進しております。その一環として,ATCは広範囲な旅行商品情報をデータ化したCD‐ROMを旅行会社に装備した“オージー・スペシャリスト・ショップ"計画を発表しました。同ショップとのヘルプラインを構築し,消費者向けの広告展開で得られたあらゆる一般消費者のデータベースを提供することで,ビジネスの拡大を目指す優良店舗を援助しようというものです。これに加え,新たに大阪にも近くオーストラリア・トラベル・インフォメーション・センターを開設する予定です。その半面,ATCは日本人客を受け入れる側のオーストラリアの旅行産業に対し“こうした日本側の変化やビジく94年4月13日,ジョン・ハッチソンATC本部長(中央右)とヴィリリ日本局長が出席して,近畿日本ツーリスト東京メディア販売事業本部・旅のテーマ館にオープンした「オージー・スペシヤリスト・ショップ」のテープカットが行われたネスチャンスについて十分な啓蒙活動を行っているだろうか?''という疑間も抱いています。そうした問題解決のため,ATCはオーストラリア側のサプライヤーと日本の旅行業者とが一堂に会し直接話し,合える数多くの教育プログラムを実施しています。ATE,JAR4,Dreamtime,Incentive Corroboreeといったイベントは,その一環として開催されているものです。「パートナーシップ。オーストラリア」(PA)計画の市場導入も, うまくいきました。「パートナーシップ。オーストラリア」の締結は,オーストラリアのデスティネーション・マーケティングに重大な変革を迫りました。それは,すべての州とテリトリーの観光機関がマーケティング活動では,ATCと共同戦術をとることで合意したものであり,マーケティング資金の共同利用や支出の合理化をするという集中戦略をとることにより,費用の節約やマーケティング上の有利さを生み出すことができるのです。景気後退によって多くの企業が不必要な支出を抑えようとしているなか,インセンティブ旅行マーケットを伸長させるのは容易ではありませんが,ATCではインセンティブ担当部門をもうけ,この生産性の高い市場拡大に挑戦します。今後のマーケティング戦略1993年にオーストラリアを訪れた67万人の日本人旅行者のうち,その主流はヤングOLと特にハネムーナーです。オーストラリアは,ハネムーン。デスティネーションとしてナンバー・ワンの地位を確保しておりますが,JTBのハネムーン調査(94年4月実施)によりますと新婚旅行費用は1年前に比べ20%も減少しており, 日本国内の新婚旅行がわずかながらも増えています。果たしてハネムーンとしての海外旅行は人気を失ってしまったのでしょうか? 今後7年間,オーストラリアはナンバー・ワンの地位を保持できるのでしょうか?OL市場への過剰な依存は,流動する日本人の旅行市場25~7褥t′アー ・ゝ′ ′ダ=大饉・4●"0′ブ『″r 蘇rトヽヽ.F‐猥亀特,_通i習雛:.、′=`嗜‐′