ブックタイトル30_1964-1994

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概要

30_1964-1994

ル・チェーン」の経営権取得,青木建設の「ウェスティン・ホテルズ&リゾーツ」の経営権取得,そして熊谷組の海外ホテル進出などである。日本資本による世界的大型ホテルチェーンの買収によって,世界のホテル産業にも日本式経営が導入されることになった。が,異業種参入のハードルに加え,バブル崩壊によって,この挑戦は厳しい試練に立たされることになる。企業の関心が,ホテル経営よりその不動産価値に向けられた結果である。日本の企業のみならず,世界の企業がホテルの不動産価値に注目した。バブルはこうしてホテルの資産価値を高め,“ 土地神話"はホテル業にも及んだ。旅行者の好みにも大きな変化が生じ,嗜好の多様化によってホテル選択の基準も多様化。ホテル側もその対応を迫られる。個人客獲得を目的とした特別サービスが次々と発表され,特にビジネス客を中心としたコマーシャル・アカウントの争奪がホテル間で始まる。個人客のみを対象としたタワーコンセプトがその典型である。ヒルトン,シェラトンなどが早くからタワーコンセプトに着手。また町中にはプティックホテルと称される個人客専門のホテルも出現。さらに,需要に応したカテゴリー分けがチェーンホテル内で進む。ハイアットはグランド・ハイアット,パーク・ハイアット,ハイアット・リージェンシー。マリオットはコートヤード,フェアフィールド, レジデンスイン。ヨーロッパでもアコーがソフィテル, ノポテル。SRS(シュタイゲンベルガー・リザベーション・サービス)はアバンス,マックス,インターシティーホテルをといった具合。とりわけ後発組であったマリオット・コーポレーションは,個人客の拡販を狙い,宿泊数に応じたポイント制でレンタカーや航空券を組み合わせた各種特典を提供する「マリオット・オーナード・ゲスト・アウォーズ」を1990年に発表し,ビジネス出張者の話題となる。こうした伏線もあって,後に航空会社のフリークエント・フライヤーズ・プログラム(FFP)にホテルも組み込まれることになる。しかし,ホテルのカテゴリー分けやブランド商品の新設は意に反し,あまりに多くの名称が氾濫した結果,市場では理解されていないようである。それはホテル航空会社の3クラス制導入にも似て,国定客の確保を狙い,各社独自の名称を付けたことが,かえって利用者の混乱を招くことになった。バブル崩壊は,“土地神話"の崩壊でもあった。資産価値の下落と経済不況による宿泊客の減少は,ホテル産業に深刻な影を落とした。大型ホテルチェーンの合併・買収劇が,相次ぐ。ニューワールド(香港)によるラマダ買収, リージェント・ホテルとフォーシーズンズ。ホテルの合併,シェラトンによるチガ・ホテル買収など,ホテルの勢力地図を塗り替える動きは,今なお続いている。▲単なる宿泊施設から,ホテル・ライフそのものが商品になる時代を迎えた今日,OHEAが主催するセミナーの重要性が増してきた227ロロロ■■ロロ■■ロロ■■ロロ■■■▲ l■■はハ‐1,ヽ|「