ブックタイトル30_1964-1994

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概要

30_1964-1994

旅行会社EL‐PElKG〕KK:IN×詳しく|よの伸び悩みである。特に従来からの売れ筋であった第1プランドが売れず,廉価商品の第2ブランドが伸びたという現実は,利益率の低下に輪をかける。第2に挙げられるのがFIT(個人旅行者)の急増である。ここで言うFITとは,かつてのビジネス客とは別に,個人または小グループで自由旅行を楽しむ旅客を指す。業界内の試算では200万人前後と推定されているが,既存の旅行商品に飽きたらない旅行者が自分自身の手作り旅行を楽しむ傾向が強まった。その根底には低価格志向が内在する。そして第3に挙げられるのが,格安航空券の販売を営業の中心とするエアオン業者の台頭である。仮に, リテール志向の旅行代理店を旅行会社のスタンダード・タイプとするならば,ホールセーラーは70年代から80年代にかけての旅行流通業者であり,これに対してエアオン業者は90年代における新たな第3の業態と言えよう。そして,これらの旅行会社を通じ消費者に提供される格安航空券が,個人旅行を促進する導入線の役割を果たしている。さらに複雑なのは,この格安航空券がエアオン業者の専売ではなく,旅行業界全体が販売している共通商品であるというところに事態の混乱がある。しかも,全体の共通項として「低廉化」が競合の切り札であり,薄利多売が低収益につながるという現代の旅行業界の図式が浮かび上がってくる。他方,このような不特定多数を対象とした低価格志向に対して,特定少数顧客を対象として高額旅行商品を直販し,確慮朦ガ‐× 、::S.ヽミ■ _「 √ ― :,ヽ)▲主催団体旅行に, もっとプロの味付けによる高品質管理が求められる時代になった実な利益を上げている中堅企業もある。この種の旅行会社が取り扱っている旅行商品は,海外旅行初期の旅行形態と同じく, 3食・添乗員付きの典型的な主催団体旅行である。ただし,旅行内容についてはかつての“ロン・パリ。ローマ"といった単純周遊型ではなく,デスティネーションの選択,旅行手配については徹底的な吟味が行われており,プロの味付けによる高度な品質を維持している。このようなスタンダードな商品のみが,需要停滞といった厳しい現状下にあっても確実に消費者に受け入れられ,企業自体も好調な営業成績を上げているという事実は, もっと注視されてしかるべきである。そこには,旅行会社と旅行参加者との間に親密な人間的コミュニケーションが存在している。だから主催団体旅行が本命であるという短絡理論ではなく,過去30年間の経過のなかで,旅行商品の造成に対する基本的なスタンスが,功利性を追求するのか,旅行自体の質的究明を目指すのかによって明らかな違いが出てきたのではないだろうか。21世紀を間近に控えた今,旅行産業は混沌とした状況下で,今後の進路の選択に迫られている。ただ, 1つ確実に言えることは, 日本人の海外旅行需要は今後も伸び続けるであろうという事実である。したがって,多様化する局面に対し旅行会社として専門色の強い主催旅行を売るか,パッケージの素成素材を再検討するか, 自由旅行者を対象とした素材商品の量販を図るか,の選択は21世紀に向け企業存亡をかけた決断ともなる。旅行会社が消費者の側に立って商品の再検討を行うということ一それこそが,今,旅行業界が直面している最大の課題ではないだろうか。\(υ7′鋤(VA)00',(購ャ1\118,Ooo詢ケアンスα2θ2■■■■■■日■■■■係員こあたすね下れヽ。」洗7稀ダヂな ノlワf11鶴1慶目鷲鮨F奪一F一♂ズ二It一Ч・証IR刊R‐薔` ´`訂‐一仄V祗r・| ― ‐1、筆鷲tl‐‐|‐ ・・ヽ|_薔塁蓋ふ鮭畿`‐|鷹懸醸暉鶴1蠅園目■□圏一・5ア\撃√ ♂「~1!iヽ一 .  I″藝墨警爾‐,ヽ・●_■「´ 奪篭== 晰