ブックタイトル30_1964-1994

ページ
108/276

このページは 30_1964-1994 の電子ブックに掲載されている108ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

30_1964-1994

世界の旅からウルトラクイズ,テレビで知つたナルホド・ザ・海外旅行自由化当初の海外旅行の値段は,テレビヮ電気冷蔵庫ヮ電気掃除機と比較されたほどの高額商品。30年を過ぎた今,そのテレビに海外番組がどっと増えヮクイズの商品にも旅行券の大番振舞い。過去4半世紀にオンエアされた海外旅行番組が与えたインパクトは何だろう。▼海外旅行の市場拡大に貢献した兼高さん。1962年イタリア大使館でカバリエーレ賞が贈られた世界を飛んだパンナムのお嬢さん|「パンナムのお嬢さん」。これは昭和30年代に兼高かおるさんに与えられた愛称である。彼女がスカンジナビア航空で世界一周早回り記録を立てたのに目を付けたのは東京放送(TBS)である。早速,ラジオ番組「世界飛び歩き」に彼女を起用。後に,これがテレビ番組の,「兼高かおる世界の旅」として登場し, 日曜の人気番組となる。当時,海外旅行が自由化されたとは言え,庶民にとって高嶺の花だ。これを若い美女が,世界狭しと飛び回り,異国の珍しい風物を甘い声でお茶の間に紹介した。放映開始当初のスポンサーは石川島重工であったが,後に播磨造船との合併により三井グループに変わる。また,協力航空会社もパンナムから,後にスカンジナビア航空に移行するが,延べ26年間にわたる長寿番組であり,海外旅行の市場拡大に貢献した功績は大きい。この陰の仕掛人を努めたのは,当時のパン・アメリカン航空のデイビット・ジョーンズ宣伝部長である。彼自身がスタイルを作り満場の喝策を浴びた,大相撲優勝セレモニーの「ヒョーショージョー」とともにパンナムのPR効果を高めた。当時の状況から見れは兼高さんの存在は,テレビで公開された海外旅行番組のパイオニアと言えよう。通常,テレビに登場する海外旅行関連の番組は,大別して3つのタイプに分かれる。]θ6その一つは「兼高かおる世界の旅」に代表される紀行物シリーズである。これをさらにハードにしたものがNHKの記録シリーズの「シルクロード」や「すばらしき世界旅行」(NTV系),「新世界紀行」(TBS系)「アジア・ハイウェイ」(NHK)などの硬派路線であり,紀行というよりは報道のジャンルに属する番組だが,固定した視聴者層を持っている。そして,第2はクイズ絡みのバラエティー番組だ。そして,第3が「世界の車窓から」(ANB系)に見られるようなスポットPRであり,どの番組にもそれなりの効果はある。クイズで上麟交的に早い時期に人気を集めた番組としては, ロート製薬がスポンサーした「アップダウンクイズ」(MBS系)「アタック25」(ANB系)がある。すでに古典的な存在ではあるが,その型式は,ボックスに入った回答者が正解を答えるたびに,一段ずつ上がって行き,一番先に頂点に達した回答者には頭上のクス玉力浩||れ,懸賞のハワイ旅行にご招待という単純なクイズである。この単純さがかえってプラスとなり,上辟交的に高視聴率を上げている。この例にも見られるように,初期の兼高シリーズでは,海外旅行への′瞳1景カツ:朋志者の注目を集めているが,アップダウンの場合は海外旅行が出場者の手に届く高さにきているという進化がある。このクイズ賞品に海外旅行という型式は「アタック25」も同様だ。そして,このクイズ絡みの傾向は海外旅行が大衆化する度合い力ヽ果まるにつれ,クイズ自体が海外旅行の中に組み込まれて行くという変化が表れている。刊「1月■購鷲ヽ「√口rL・,■1」「ゴ圧L・■「轍ヽ1  ,撻 ●・鐵q 、 “■『 ●嘔υ “nTV海外旅行番組編 ∠