ブックタイトル30_1964-1994

概要

30_1964-1994

【旅は世につれ,世は旅につれ】―ヨークを訪れ,繰り広げる爆笑コメディーだ。その大ヒットぶりは,オーストラリアでも史上最高,全米でも10週連続興業べスト1になるほど。当然, 日本でも大ブームとなり,これをきっかけに旅行者の足は急激にオーストラリアヘ向いたという,大変貴重な作品となった。1986年以降の作品は,『ベルリン。天使の詩』(1987年・西独=仏)のベルリン,『ラストエンペラー』(1987年。伊=英=中)の中国,『フィールド・オブ・ドリームス』(1989年。米)の米アイオワ州,『ポン・ヌフの恋人』(1991年。仏)のパリなどを見ても分かるように,映画とデスティネーションとの関係は常に密接だと言っても過言ではない。▲自由化直後の1965年に上映された「サウンド・オブ・ミュージック」,美しいオーストリアの自然が人々を魅了した▲「ユニバーサル・スタジオ」は“見る"よりも“体験"することが魅力のひとつとなっているこうして映画は「見る」ばかりではなく,「訪れる」そして「体験する」といった流れを形成してきた。間近に迫った21世紀には映画と旅の関係はどのような変化を遂げるのだろうか。l[見る」映画からI「体験する」映画ヘ近年では,映画ではないが米国のTVドラマシリーズ『ツイン・ピークス』が大ヒットとなり, 日本でもレンタルビデオでブームを巻き起こした。劇場用の映画『ツインピークス ローラ・パーマーの最後の7日間』も制作された。あまりの人気の高さに,米国のロケ地を巡るツアーを企画・販売する旅行会社もあったほどだ。映画のロケ地であることを打ち出し,プロモーションに利用するケースも出てきた。93年に公開されたシルベスター・スタローン主演の『クリフハンガー』がそれで,迫力満点の山岳アクションシーンが嚇課′されたイタリア・アルプスが,その一例として挙げられる。また一方で,ロケ地ばかりでなくアメリカにある「ユニバーサル・スタジオ」やオーストラリアの「ワーナー。ブラザーズ・ムービー。ヮールド」のように映画会社によるテーマパークが建設され,人気を博していることも近年の大きな流れだと言える。これらは,映画のロケ地に行って見学するというのとは異なり,」映したのと全く同じセットの中,つまり映画の世界に入り込み,そこで繰り広げられるアクションなどを実際に体験するといったコンセプトに基づく,新しいタイプのテーマパークだ。ちなみに,オーランドのユニバーサル・スタジオでは早くも『ジュラシックパーク』が登場し話題となっている。■主な映画とデスティネーションタイトフレ慕情香港ギリシア(ピレウス)>-)vJ-)volffi& フランス(シェルブール)サウンド・オブ・ミュージック"空r/カンマーアメリカ(ダラス)ひまわりイタリア・ソ連7・ラザー・サンシスター,ムーンイタリア(アッシジ)ルートヴィヒ神々の結婚巴里の屋根の下風と共に去りぬカサブランカ第3の男tr-vo,f E日曜はダメよ俺たちに明日はないポン・ヌフの恋人クリフハンカ・―ジュラシックパーク地 名フランス(パリ)アメリカ(アトランタ)モロッコ(カサブランカ)オーストリア(ウィーン)イタリア(ローマ)ドイツクロコダイル・ダンディーベルリン・天使の詩ドイツ(ベルリン)ラストエンペラー中国(北京)フィールド・オブ。ドリームスアメリカ(アイオワ)オーストラリアニューヨークフランス(パリ)イタリアアルプス(ロケ)ハワイ・カウアイ島(ロケ)rθ5制作年'31'39'43'49'53'55'60'64'65'67'70'72'72'85'87'87'89'91'93'93く