ブックタイトル25_1964-1988

概要

25_1964-1988

特別左液会25年の経験踏まえ新時代へ挑戦強制保険という形になりました。実際は請負論でありながら請負論ではなく,表面は媒介,代理であって,実際は請負となっている。事故が起これば,いやおうなく1500万円を払ってしまうわけです。当時,業界も反対しましたが,結果的に良かったのではないか。OECDの報告でも,日本でこのような形となったのは画期的なことだという評価でしたね。その意味でも業法改正は良かったな,と思つています。ドラスティックなアメリカの企業テンミリオン計画で好環境に一年間渡航者が500万人を目前にした1984年に消費者を対象とした第1回世界旅行博が開催されました。第1回から実行委員をご担当されている兼松さんから当時のお話をお願いします。兼松 JATAコングンスのない年に消費者を対象に行なわれていますね。いろいろ議論もあったのですが,大変結構な企画だったと思います。というのは,JATAはプロフェッショナル・アプローチをやっているのに対し,大衆へのアプローチでしたからね。公衆に見せる旅行のフェアというのは日本になかった。それを志向した森谷さんも偉かつたし,それを決断させた日本航空も立派な判断でした。両者とも良い決断をされたと思いますね。山地 そう言つていただけると,日本航空としてもやった甲斐がありますね。旅行の総需要を喚起していきたいということで,航空会社,ホテル,旅行会社,政府観光局など旅行産業に携わる全ての分野を巻き込んで消費者にアピールしていきたい。その考えから開催したものです。当時の高木(養根)社長が第1回の実行委員長を,第2,第3回は私が担当しました。テンミリオンヘの需要拡大に少しはお役に立っているのではないかと思います。来年は第4回なのですが,まだ参加されていない方々にも広く参加していただき,業界全体の発展を図っていきたいと考えています。一日航さんをはじめ,業界の皆様のご支援もあって,盛況のうちに3回まで出来ました。業界のパイをさらに拡大すべしか見ていない,という感じがします。ァィレギュレーションということもあったわけですが,それにしても厳しいですね。中村 ディンギュレーションの目的のひとつは,運賃を安くするということでしたし,実際に安くなったものもありますが大局的にみれば,それがかえって企業体質を悪化させサービスを悪くさせ,運賃も路線によってはかえって高くなってしまったのではないかと言われています。その中で寡占化が進み弱い航空会社はつぶれていったわけです。残った強い航空会社も,石田社長が山地進氏く,お手伝いをさせてもらおうと思っています。次いで,業界での大きな話題としては,戦後の空でいろいろな影響を与えたパンアメリカン航空の日本撤退が1986年でした。これについて石田さんどのようなご感想を。石田 パンアメリカン航空は,われわれの商売の上で新たな状況をいろいろつくり出してくれました。ジェット機の導入もジャンボの導入もパンナムが先鞭をつけたわけです。アメリカの代表だった。それにしても,アメリカの企業というのはドラスティックですね。ホテルチェーンを売ってしまったり,路線を売ってしまったりする。企業を収益の対象とだけ●山地進氏 大正14年5月12日生まれ。昭和23年東京帝大第I工学部卒業,26年東京帝大法学部卒業,運輸省入省,38年JNTOホノルル観光宣伝事務所長,41年在アメリカ合衆国日本大使館―等書記官,45年運輸省海運局外航課長,50年航空局審議官,53年鉄監局国鉄部長,54年鉄監局長,56年総理府人事局長,57年総務副長官,59年総務事務次官,60年日本航空代表取締役社長。おつしゃつたように資本が変わりつつあるものがある。これがさらにどのような形になつてくるのか非常に関心のあるところです。日本でも航空企業の運営体制が変わり,国際線の複数化が進んでいるわけです。1992年には,ヨーロッパでECの統合というのがありますね。これも航空界に影響を与えてくることになります。これから何年かの間に,世界の航空会社の地図は大きく変わってくるという時期を迎えています。それは旅行業にも影響を与えてくるわけです。さらに,CRSの普及の与える影響も大きい。こうしたいろいろな要素がからみ合って変革期を迎えているという感じです。一一来年には1000万人時代を迎えるのではないかと思われるくらい,海外旅行は好調なのですが,テンミリオン計画について,引き続き中村さんにお話しいただきたいと思います。中村 テンミリオンというのは,ひとつの目標数値だと思うんですが,1991年に目標を設定したわけです。1987年の当時52ビ￢ζ涸蘇け｀ 子颯耀iS11L鷹嫌