ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

20_1964-1983

!9661「 観光労連結成専従第1号の北岡孝義氏成長期の高揚と団結に支えられる〔北岡孝義氏略歴〕1938年生まれ。56年榊日本交通公社(JTB)入社。60年から組合活動に従事し,65年8月からJT B労組本部書記次長。68年8月から観光労連事務局長,75~77年8月同委員長。いったんJTBへ戻ったが,78年6月退社。同年7月から総評入り,全国オルグとして現在に至る。「観光労連が誕生した1966年は,旅行業界が,“ 旅行あっ旋業"から本格的な旅行産業への脱皮を志していた時期。量的にも質的にも鋭角的に転換しようとしていました」。この年の2月19日,旅行代理店の労働組合が集まって,「観光産業労働組合連絡会議」(観光労連)が結成された。そのころ日本交通公社労働組合本部書記次長を務め,68年8月から観光労連事務局長となった北岡孝義氏は,66年前後をそう捉える。経営者も労働者も上昇志向の中にあり,活気にあふれていたわけだ。旅行あっ旋業労組の連絡協議機関として生まれた観光労連には, 7労組が加盟,組織人員は1万3,∞0人を数えた。当時,全国2,∞0の旅行あっ旋業で労働組合を結成しているところは少なく,ほとんどが未組織労働者。「私は,観光労連専従ということでは第1号。68年8月から事務局長になりましたが,当時は私ともう1名の,計2名だけ。現在,20名近くのスタッフがいるのと比べると雲泥の差です」。この時期は,労働運動の高揚期にあった, と北岡氏はみる。大田薫氏が提唱した“ヨーロッパ並みの賃金を獲得しよう"というアピールが新鮮に響いた。観光労連は,人材の確保,財政基盤の強化などにも取り組んだ。「経験者が少ない。財政も弱い。ゼロからのスタートなわけで,弱い部分をどうやって強くするか,各方面から知恵を借りました」。76年2月19日,観光労連は産業別組合として再編成され,名称も「観光・航空貨物産業労働組合連合会」となった。166年から76年までの11年間は,観光労連の基礎づくりの時代。その間, いろんな争議がありましたが, これらにはナマの部分があり,まだ語れない」。最も心に残る思い出は,68年8月の飛騨川バス転落事故。乗客・運転手104名が死亡した痛ましいケース。「裁判でバス運転手の責任にされそうだったのを,道路の不備によるものと主張して, 6年後に勝訴となりました。団結の力が発揮された例でした」。1967年 国際観光年ミス・ツーリズムの才嬢0渡辺三枝さん“女性は平和へのパスポート"[渡辺三枝さん略歴]大阪外語大1年のとき観光ガイド試験にパス,19歳で40倍の難関突破と話題を呼んだ。大学4年から日本交通公社専属ガイド。外国人観光客のガイドを務める一方で,海外添乗100回以上の経験を持つ,女性ツアー・コンダクターの草分け。「所属する日本観光通訳協会から, コンテストに出て欲しいといわれたのは,知らない間に提出されていた書類審査がパスしたため。半ば強制された形で出場しました」。19歳でガイドのライセンスを取得,当時すでに経験8年目だった渡辺三枝さんは1967年8月に行なわれた「ミス・ツーリズム」コンテストを,着物が苦しかったと振り返る。コンテストは,1国際観光年」を記念して設けられた「観光週間」(8月1日~ 7日)のハイライトだった。旅行業各分野から推薦された約50人の才媛の中から,15人の「ミス・ホスピタリティ」が書類審査で選ばれ,東京プリンス・ホテルで本選を行なった。「審査員は細川隆元さん,安達瞳子さん,各国大使館の関係者。日本語と英語で,仕事のこと,生活のことをいろいろ聞かれました」。ミス・ツーリズムには,渡辺さんのほかに帝国ホテルの小鹿原己江さん,山形県観光協会の長岡美智子さんも選ばれた。「コンテストの賞品が, ミキモトのパール・ネックレス, 日本人形,ガラスの壷と,手に持ちきれないくらいあったのを覚えています」。ミス・ツーリズムとして,運輸省観光局主催のパーティ,国際会議のレセプションに出席。その年の11月には国際観光振興会のツーリズム・ミッションの一員に加えられ, フィリピン,オーストラリア, タイを訪問した。「日本についてのプロモーションは,訪日観光客の応接でやっていることを応用すればいいわけで,それなりに任務を果たしたと思います」。渡辺さんは,ガイドのライセンスを取得してから今年で25年の大ベテラン。67年にミス・ツーリズムに選ばれた3人のうち, 2人はすでに第一線から退いた。「人間の生活にいちばん興味がある。だから続きました」。国際観光年のコンセプトを具現し続けてきた一人である。15フ日麟F´F・″腱願電機苺一ぶ鵜^ 、■ヽ