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リリース日:2018年12月6日

虹色に輝く山に塩の湖 アルゼンチン北部の知られざる絶景

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イグアスの滝やパタゴニアなど南米ツアーに欠かせない人気観光地を有するアルゼンチン。しかしこの国には日本人に知られていないスポットがまだまだある。
虹色の山肌が続く渓谷、見渡す限りの塩の湖―。絶景の連なる北部を訪れた。

取材・文/佐藤淳子


アルゼンチンと聞いて、多くの日本人が思い浮かべるのはタンゴやサッカーだろうか。これらの要素を楽しめるのが、首都ブエノス・アイレスだ。タンゴ発祥の地でもあるこの街では、「タンゲリーア」と呼ばれる店で、食事とともに情熱的なダンスと音楽が堪能できる。薄明かりの中で繰り広げられる魅惑のショーに、地球の裏側に来た感慨を深めるこ
とだろう。
 サッカーファンなら、南米屈指のチーム「ボカ・ジュニアーズ」の本拠地ボカ地区を訪れたい。チームカラーの青と黄に彩られたスタジアムには博物館やショップが併設され、世界中のファンで賑わう。3ブロック先には色とりどりのペイントの施された建物の並ぶカミニートがあり、徒歩での観光が楽しい。ここで生まれた画家キンケラ・マルティンの名を冠した美術館のほか、無名アーティストが作品を売る露店が並び、賑やかだ。


▲鮮やかな建物が並ぶカミニート


▲アルゼンチンの食事は肉料理がメイン


大都会と大自然との鮮やかな対比

 こうした大都会の顔と鮮やかな対比を成すのが、今、観光地として注目度を高める北部地方だ。灼熱の太陽に照らされたこの乾燥地帯には、アルゼンチン・フォルクローレと呼ばれる音楽が根付き、ボリビアやペルーと同様、アンデスの国々特有の空気が漂う。西欧風の洒落た街並みが広がるブエノス・アイレスから訪れた観光客は、そのギャップに驚く
ことだろう。


▲哀愁漂うフォルクローレが今に伝わる

 北部観光の中心となるのは、大自然の驚異を余すことなく魅せてくれるウマワカ渓谷だ。大河リオ・グランデの侵食で形作られた南北150km に及ぶ大渓谷は1万年以上前から重要な交易ルートとなってきた長い歴史を持ち、渓谷沿いには町が点在。貴重な遺跡や文化が残されていることからユネスコの世界文化遺産にも認定されている。
 観光の拠点となるサルタへはブエノス・アイレスから空路約2時間15分。人口60万人強を擁するこの街は宗教的に重要な土地でもあり、毎年9月6 ~15日のフィエスタの期間には、カテドラルに向けて遠路はるばる行進する巡礼者の姿が周辺各地で見られる。期間中に集まる信者は数万人に上るという。このほか、インカ帝国時代にいけにえとして埋めら
れた子供のミイラを所蔵した高地考古学博物館も必見だ。標高6000m を超えるアンデスの山頂で凍ったまま発掘された姿の生々しさに、感情を揺さぶられる。

 このサルタを拠点に国道9号線を150km ほど北上したところにあるのがプルママルカだ。この小さな町を世に知らしめているのが、背後に迫る美しい岩山。異なる鉱石を含む地層が見事なグラデーションを成す山は「7色の丘」と呼ばれ、特に朝日を浴びて輝く様子は神々しさも感じさせるものだ。地元の人々には日常の光景が、旅人に圧倒的な印象を
残す。さらに23km ほど北上するとティルカラの町に着く。町の中心をなす広場の周囲には衣服や民芸品などを売る露店が並び、美しい山肌を背景に独特の風情が漂う。


▲朝日に輝くプルママルカの7 色の丘

 渓谷沿いに点在するこれらの町には日干しレンガで作られた家々が並び、すれ違う人は皆穏やかだ。買い物で法外な値を吹っかけられるようなこともない。旅人の疲れを癒やすのは、はにかみながら挨拶してくれる少年の笑顔。いずれの町にもこじんまりした居心地のいいホテルが点在し、北部の雰囲気を味わうのに最適だ。
 渓谷のほかにも見どころが点在する。プルママルカから車で約1時間30分。大小のサボテンが林立する独特の車窓風景を楽しんでいると、標高3450mにある塩湖サリナス・グランデに到着する。面積212㎢の湖を見渡せば、はるか彼方の山並みまで一面真っ白。塩を掘り出した後にたまった水の淡い青、スコンと抜けた真っ青な空とのコントラストが目に
鮮やかだ。空気の薄い高地ゆえ、はしゃぎすぎると息が切れるが、空前の人気となったボリビアのウユニ塩湖を彷彿とさせる光景を前に、トリック写真の撮影などでしばし楽しい時間が過ごせるはず。雨期には、水をたたえた鏡面のごとき湖面に出合える日もあるそうだ。


▲写真 標高3450mにある塩湖サリナス・グランデ


▲写真 塩湖ではこんなトリック写真もお手のもの


雲の列車で標高4000mへ

 クライマックスはまだある。ティルカラからさらに40km ほど北にウマワカの町があるが、ここから東へ九十九折の山道を1時間ほど上ると、オルノカルと呼ばれる一帯が開ける。この標高4350m 地点に広がるのが、これまた息を呑む絶景だ。異なる色の地層が幾重にも連なった光景は圧巻。色の数はプルママルカの丘をはるかに超える14色ともいわ
れる。「南米のグランドキャニオン」と称されるが、他国の名所の名を借りずともこの国の絶景として世界に知らしめるべき場所だろう。


▲14色ともいわれる多彩な色が連なるオルノカルの山肌

 サルタを起点にした観光は車がメインだが、旅のアクセントとして取り入れたいのが、「雲の列車」である。かつてサルタとチリとの国境を結んだ鉱山鉄道を利用した観光列車で、本来の所要時間は往復1日。現在は線路の補修工事のため、標高3775mのサン・アントニオ・デ・ロス・コブレスの駅から、標高4200m にかかる巨大な鉄橋ラ・ポルボリージャまでの往復3時間のみを運行しているが、日本からのツアーには現行の短縮コースがちょうどよいかもしれない。サルタからアントニオ・デ・ロス・コブレス駅までは車を利用。帰路はサルタに戻らず、サリナス・グランデを経由して、プルママルカに向
かうなどルートの工夫で効率の良い北部観光が可能だろう。


▲雲の列車は標高約4200m の鉄橋を走る


▲北部を車で走れば絶景が至るところに


 北部のダイナミックな山並みは変化に富み、旅行者の目を捉えて離さない。この地方の魅力は点への訪問でなく、線の移動で味わうべきものだ。沿道には放牧されたリャマや野生のビクーニャといった動物たちの姿も見られる。この地に残る独自の文化もまた魅力だ。キリスト教とともにインカ時代の神も今なお人々の信仰の対象とされ、母なる大地を意味する女神パチャママに祈りを捧げる石塚が沿道に散見される。ウマワカ渓谷のあるフフイ州やサルタを州都とするサルタ州は、世界一標高の高いワインの産地として知られていることも付け加えておこう。
 次なる南米の目玉観光地として注目したい。


南米最大のネットワーク
ラタム航空




チリのラン航空とブラジルのタム航空の合併により誕生したラタム航空グループ。312機を保有、南米、北米、ヨーロッパ、オセアニアなど就航都市は25カ国140都市に及ぶ。チリ・サンチアゴ、ブラジル・サンパウロ、ペルー・リマなど南米のハブ都市と地方都市を結ぶ路線も強化しており、アルゼンチン北部観光の拠点となるサルタへも、リマから3時間強でデイリー便が就航。ウユニ塩湖やマチュピチュといった各国の人気観光地を組み合わせた効率の良い南米周遊を可能にしている。12月16日からは、季節運航にはなるものの、サルタとイグアス間を約2時間で結ぶ予定で、イグアスの滝と北部を組み合わせたアルゼンチン・モノツアーの可能性も広がりそうだ。

https://www.latam.com/en_un/