2025年3月10日 12:00 AM
観光庁がまとめた宿泊旅行統計調査によると、24年の外国人延べ宿泊者数は1億6360万人泊となった(速報値)。前年比38.9%増、コロナ禍前の19年比でも41.5%増と大幅な伸びを続けている。日本人が前年比2.6%減、19年比1.3%増と伸び悩むなか、外国人の割合は前年の19.1 % から25.2 % に高まった。
依然として3大都市圏(8都府県)への集中が顕著だが、昨年は地方部も伸びた。3大都市圏の35.0%増に対して地方部は48.9%増と躍進。この結果、3大都市圏のシェアは23年の71.5%から69.4%へと少し下がった。
1人当たりの宿泊数は地方部で1.36泊となり、前年から0.02泊増とわずかながら伸びた。しかし、政府が観光立国推進基本計画で掲げる、25年に外国人の地方泊を1人当たり2泊にする目標達成まではまだ遠い。3大都市圏の3.08泊とも大きな差がある。
延べ宿泊者数の伸びを19年比で見ると、3大都市圏の56.5%増に対して地方部は16.0%増と、回復の勢いには差がある。3大都市圏では東京都の94.9%増を筆頭に千葉県を除く7都府県がプラスだが、地方部ではまだ14県がマイナスで、コロナ禍前の水準まで回復していない。
なお、国籍(出身地)別では、1位が中国の2506万人泊(シェア18.4 %)。以下、台湾1817万人泊(13.4%)、韓国1781万人泊(13.1%)、米国1437万人泊(10.6%)、香港771万人泊(5.7%)と続いた。これら上位5カ国・地域で全体の61.1%を占める。
伸び率でも中国は前年比129.7%増となり、ロシア(147.2%増)などとともに大幅に増えた。ただし、19年比ではまだ16.0%減と、他の主要市場の動向とは差が見られる。
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