注目のアルムナイ、JTBが組織化 社外とのつながり強化 多様な視点取り入れ
2025.03.10 00:00

JTBは退職した社員(アルムナイ)との継続したつながりと新たな関係性を構築するため、コミュニティーとして「JTBアルムナイネットワーク」を立ち上げ、運用を開始した。目指すのは単なる情報共有ではなく、結び付きを強化し、新たな価値を創出すること。JTBでの経験、いわばDNAを持ちつつ、外部でさまざまな経験を積んだアルムナイとの関係構築が、組織の成長を促す重要な役割を担うと考えた。
JTBに1年以上社員として勤務したことのある現役ビジネスパーソンで、JTBとビジネスでつながりたい人、情報を得たい人が対象。専用サイトに登録すると、現役社員や他のアルムナと情報交換ができ、登録者限定の交流会やJTBの情報を受け取れる。新たな知識やスキルを身に付けたアルムナイを再び雇用する機会にもしていく。
人材不足が各方面で深刻化する一方、雇用の流動化が進むなか、一度退職した社員を積極的に再雇用する企業が増えている。人材ビジネスを手掛けるマイナビの24年1月度調査によると、企業のアルムナイ採用実施率は40.9%。従業員数が多いほど高い傾向にあり、従業員301人以上では半数以上を占めた。
アルムナイ採用を実施して良かったことで最も回答が多かったのは、「即戦力として活躍してくれたこと」。次いで「採用・育成コストを削減できたこと」「自社外で身に付けたスキルを還元してくれたこと」と続く。
JTBのアルムナイネットワークは、協力関係の構築を第1に据えたもので採用を主眼としたものではない。ただ、将来的にはグループ全体にネットワークを拡充することで、退職者が観光産業で働く機会を創出し、能力や経験を生かして活躍できるよう支援することも目指している。
【あわせて読みたい】人材不足、出戻り社員に熱視線 じわり広がるアルムナイ制度 採用に一定の効果
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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