訪日旅行市場、25年の出足好調 単月記録を大幅更新 出国者は低調際立つ
2025.03.03 00:00

日本政府観光局(JNTO)によると、1月の訪日外国人は378万1200人で前年同月比40.6%増、19年同月比でも40.6%増となった。単月で過去最高だった昨年12月の348万9800人を大きく上回り、単月として初めて370万人を突破した。一方で日本人出国者数は低調ぶりが際立つ。91万2300人で前年同月比は8.8%増ながら、19年同月の62.8%の水準にとどまった。昨年12月の69.3%から後退した格好。
訪日旅行需要は25年も好調な出足となった。昨年は2月だった旧正月(春節)が今年は1月となり、アジアの多くの市場で旧正月に合わせた旅行需要の高まりが見られた。また、スキーやスノーボードをはじめとするウインタースポーツ需要等により、豪州や米国などを中心に、前年同月に比べて旅行者数がより一層増加したことなどが、数字をさらに押し上げた。
主要23市場のうち3市場(韓国、台湾、豪州)で単月記録を更新した。また17市場(中国、香港、フィリピン、シンガポール、米国、英国など)で、1月の過去最高値を記録した。
国・地域別で最も人数が多かった中国は98万300人で、前年同月比も23市場の中で最も高い135.6%増だった。19年同月比では29.9%増。冬休みと春節に加えて、地方路線の航空座席数の増加にも支えられた。
観光庁の秡川直也長官は1月の動向について、これまで高い伸びを示してきたなか、「期待と不安があったが、思ったよりも伸びた」と評価。旺盛な旅行需要に加えて航空便の回復が後押ししていると分析した。
幸先の良いスタートを切った中国は、観光庁のヒアリングによると、主要都市に地方周遊のプランを加えたツアーの売り上げが好調だという。
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