【発言録】「オーバーツーリズムではない」デービッド・アトキンソン氏〈小西美術工藝社代表取締役社長〉

2025.02.24 00:00

――宿泊税を観光振興につなげていくための効果的な使い方とは。

 「オーバーツーリズムといわれますが、マスコミの悪質な思い込みによるもので、人口に対する訪日客比率を見ると、日本はまったくオーバーツーリズムの状況ではありません。人がたくさん来るマスツーリズムであっても、きちんとした対応ができていればオーバーツーリズムにはならない。対応が不十分だから不満が起きるのです」

 「局地的な問題が起きていることは事実ですが、国は地方分権の下で対応できず放置されてきました。解決には財源が必要で、宿泊税を徴収して地域での対応が求められます。旅行者は都道府県単位で訪問しているわけではないので、直接的な対象地域の市町村が宿泊税を財源に解決に当たるべきです」

(2月14日の経済同友会主催シンポジウムで)