日本発国際線座席数、過去最高に迫る122万席 TJ調査 19年夏期レベル目前
2025.02.17 00:00

円安等を背景に日本人の海外旅行は依然として停滞気味だが、訪日外国人の増加にはますます拍車がかかる。これに呼応して日本発国際定期便の提供座席数は、過去最高だった19年夏期まであと一歩に迫っている。
トラベルジャーナルが11月初旬に実施した24年冬期航空座席調査で、日本発国際線定期旅客便による1週間当たりの提供座席数は、前年同期比19.9%増の121万9266席となった。直近の24年夏期と比べても6.4%増で、過去最高だった19年夏期の124万3531席まで、あと2万4000席に肉薄する2位の記録。国際情勢の先行きには不安も少なくないが、地方を含めて各空港の受け入れ態勢がさらに整えば、記録更新も間近なものとなりそうだ。

運航会社は96社(コードシェアのみの会社を含めれば97社)を数える。こちらも過去最高だった19年夏期の99社に迫っている。23年冬期比では4社増、24年夏期比では1社増。新規に7月末から青島航空(QW)が関西に就航したほか、10月末からイベリア航空(IB)が成田への運航を再開する一方で、オーストリア航空(OS)は例年どおりの冬期運休となった。
ローコストキャリア(LCC)は25社で37万5068席。会社数は23年冬期、24年夏期と同じだが、座席数は23年冬期比19.0%増、24年夏期比5.9%増。24年夏期に続いて2期連続で過去最高を更新した。シェアは30.8%で、過去最高だった23年冬期の31.0%並みの水準を、30.9% だった24年夏期に続いて保っている。

路線別でトップは依然としてアジア線だが、2位は49.5%増と最も数字を伸ばした中国線が24年夏期に続いて2位。約32万5000席に達して、3位の韓国線との差は5万席に広がった。4位太平洋線、5位欧州線、6位オセアニア線は変わらずだが、オセアニア線の高い伸びも目立つ。
空港別で成田は引き続き1位ながら、地方空港を含む他の空港での運航規模が拡大するなかで、シェアは30.4%まで減少した。一方で2位の関西のシェアは24.1%と、全体のほぼ4分の1の水準まで高まっている。羽田は24年夏期に続いて3位だが、関西との差は広まった。このほか3万席以上の空港では中部、新千歳、那覇が23年冬期比で40~50%台の高い伸びを示している。国際定期旅客便が発着する空港は24年夏期に引き続き、過去最高に並ぶ30空港を数えている。
航空会社別では1位全日空(NH)、2位日本航空(JL)は変わらずだが、3位に大韓航空(KE)が24年夏期の4位から再浮上した。また、中国線が大幅な伸びを見せるなかで、中国東方航空(MU)が9位から5位に、中国国際航空(CA)が14位から10位に大きくランクアップしたのが目立つ。キャセイパシフィック航空(CX)は8位を保った。韓国勢ではアシアナ航空(OZ)が5位から4位に順位を上げたが、座席数が減少したジンエアー(LJ)は3位から11位に後退した。ユナイテッド航空(UA)も座席数が減少して、24年夏期の11位から12位に後退した。
【データ詳細は週刊トラベルジャーナル2月17日号で】
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