持続可能な旅、消費者は言行不一致 WTTC調査 7つの対処法を提言
2025.02.17 00:00

世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、持続可能な旅行に対する消費者の要望と行動の間には決定的なギャップがあるとするレポートをまとめた。気候変動に最も意識が高い消費者層であっても、優先するのは依然としてコストと品質で、サステナビリティーへの配慮を上回っていると指摘。気候変動対策が必須となるなか、関係事業者がこの言行不一致の解決へ取り組むべき7つの方策を提言した。
英国で1万人以上を対象にした意識調査で、環境問題への関心度から6つの消費者層に分類して比べた。そのすべての層で50%以上が購買決定に最も重要なのはコストであるとし、約30%が品質を優先している。対照的に、持続可能性については、最も環境問題への意識が高いグループでさえ、7~11%と少数派だった。
どうすれば消費者に前向きの変化を促せるのか。提言では、経済的・個人的なメリットを強調したり、持続可能な旅行を見つけやすく実行しやすくすることを推奨。消費者の意識レベルに応じた段階的な報奨プログラムも有効だという。
企業の取り組みと政府や他社との連携を強調することも方策の1つ。環境保護活動がより広範な社会的利益を支えていることを示し、消費者それぞれの価値観やニーズに直接訴えるテーラーメードのマーケティングを促した。こうした活動へのフィードバックを踏まえ、改善につなげていく。
企業は消費者が価格に敏感になっていることを当然と認識する必要があるとも指摘。持続可能な旅行を推奨するためには、製品やサービスがより費用対効果が高いものにするか、紛れもなく優れた品質を提供する必要があるなどとしている。
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