道の駅、まちぐるみの戦略を推進 国交省が一体的な連携求め支援策

2025.02.10 00:00

 全国に1230カ所を数える道の駅を、まちぐるみで地方創生・観光を加速する拠点として整備する取り組みが国土交通省を中心に進められている。1993年の制度創設から30年余りが経過するなか、機能強化の第3ステージとの位置づけ。まちと道の駅が一体となって戦略的に連携して取り組むのが特徴で、公募を経て選ばれた道の駅を3年間にわたり重点的に支援する。

 第3ステージでは目指すべき3つの姿として、世界ブランド化、防災拠点化、地域センター化を掲げ、2025年度末までの目標値も設定している。20年から推進に着手したが、開始とともにコロナ禍に見舞われたことなどから、実現に向けてはここからがまさにスタート地点ともいえる段階にある。

 世界ブランド化はインバウンド観光への対応強化が狙い。海外へのプロモーションやプロジェクト展開を国が推進して知名度を高め、多くの外国人が新たなインバウンド観光拠点となった道の駅を目指して来日するというシナリオを描く。外国人観光案内所の整備、キャッシュレス対応と多言語対応の推進、観光関連団体や海外との連携などに取り組むことにしている。

 日本政府観光局(JNTO)による外国人観光案内所としての認定取得は、25年に観光案内所がある道の駅の50%以上とするのが目標。24年ではまだ20%程度にとどまる。キャッシュレス決済機能の導入も掲げるが、80%以上という目標をすでに23年に達成した。

 支援策はパッケージで提供する。重点的な予算配分をはじめ、柔軟な制度活用のノウハウ提供、マーケティング手法による経営戦略の立案など。要件として、まちの目指すべき姿と道の駅の役割、実現に向けた連携体制を提示することを求めている。