観光収入、日本は伸び率上位 59%増で米仏など大国しのぐ
2025.01.13 00:00

各国がインバウンド旅行者から受け取る観光収入の成長率が旅行者数の伸びを上回って推移している。国連世界観光機関(UNツーリズム)の調べによると、24年1~9月の海外旅行者は全世界で約11億人となり、コロナ禍前の19年同期の98%まで回復した。一方、観光収入はデータが入手可能な43カ国のうち35カ国がコロナ禍前を上回り、多くが現地通貨ベースで2桁成長。中でも日本は上位となった。
好調な観光収入の伸びについて、UNツーリズムは滞在期間の延長を挙げる。インフレの影響を除いた1旅行当たりの平均支出額が増加しているとし、特にセルビアは99%増とほぼ倍増、パキスタン(64%増)、ルーマニア(61%増)が際立つ。
日本はこれに続く59%増。観光収入が大きい国の中で2桁成長を記録したトルコ(41%増)やフランス(27%増)と比べても伸びが著しい。これに対し、観光収入で世界最大の米国は7%増にとどまっている。
観光収入は支出だけでなく旅行者数の伸びによっても支えられているが、日本への旅行需要は衰えが見られない。世界の旅行者の購買データを持つ米アダラによると、アジア太平洋地域のホテル予約は過去最高を記録しており、今冬季は19年同期を3%上回り、検索数は約3倍で推移。旅行先で日本はタイに続き2番目に人気が高く、渡航目的もレジャーとビジネスを問わず航空券予約が増加している。
ただ、予約時期や内容には変化もあるようだ。直前の価格高騰を避けるため、航空券の事前予約が急増。ホテル予約も過度の出費をせずに質の高い宿泊施設を求める傾向から、中価格帯が好まれるようになっていると分析している。
カテゴリ#インバウンド#新着記事
キーワード#インバウンド#新着記事
アクセスランキング
Ranking