世界の観光都市、東京が初の3位 MICE開催地として人気上昇 ユーロモニター調査

2024.12.23 00:00

 市場調査会社の英ユーロモニターインターナショナルによる24年版世界の観光都市ランキングで、東京が3位となり初のトップ3入りを果たした。22年の20位から23年には一気に4位まで順位を上げていた。1位はパリで4年連続でトップの座を守った。2位にはマドリードが3位から浮上。一方、2位に付けていたドバイは14位に大きく順位を下げた。

 調査は世界100都市を対象に、データ会社のライトハウスの協力を得て実施。6つの分野(経済・ビジネスの実績、観光パフォーマンス、観光政策と魅力度、観光インフラ、衛生・安全、持続可能性)を計55の指標を用いて比較し、総合的に評価した。

 トップ10のうち6都市が欧州で、アジア太平洋からは東京、シンガポール、シドニーがランクイン。シドニーは22位から8位に急浮上した。東京は継続する円安の影響を受け、一層手頃な価格と優れたインフラを提供できるMICEの開催地として人気が高まったと分析する。出張の機会を活用し、延泊して観光を楽しむブリージャーも増えたとしている。

 日本の東京以外の都市は、京都が27位(23年27位)、福岡が64位(61位)、札幌が65位(58位)だった。

 またレポートでは、世界の国際旅客数が24年は前年比19%増となったと見る。なかでも欧州は依然として最も人気が高い地域で、約半数を占める7億9300万人と推計した。

 都市別ではバンコクが3240万人で1位となった。23年にインバウンド客数がコロナ禍前の水準を上回り、24年は37%の高い伸びを示したとする。2位はイスタンブールで2300万人、3位はロンドンで2170万人。東京は1300万人で12位と推測している。