25年の訪スペイン日本人客、コロナ前超えが目標 直行便再開で追い風

2024.12.20 15:28

説明するハイメ・アレハンドレ観光参事官

 スペイン大使館観光部は先ごろ、旅行業関係者を対象に都内で年末の懇親会を開催し、24年の活動報告と25年の計画を発表した。24年1~9月に日本からスペインを訪れた観光客は30万5053人となり、23年の年間客数とほぼ同数、19年比では65%となった。現地消費額は1~8月で、すでに23年の95%。こうした回復状況を踏まえ、同部は25年に観光客数と消費額がコロナ過前を上回ることを目標に設定した。

 25年は同部が設立50周年を迎えることを記念し、より積極的な活動を行う。同部のロゴをデザインしたスペインの巨匠、画家ジュアン・ミロの回顧展が3月から東京都美術館で開催され、これに協力する。4月に開幕する大阪・関西万博ではパビリオンを展開する。旅行業界向けには、愛知県で9月に開催されるツーリズムEXPOに出展。ラグジュアリーや料理体験などテーマ性のあるファムトリップも複数予定している。

 24年の日本人渡航者の1日当たりの平均消費額は約500ユーロで、積極的に消費を行う日本市場への期待値は高い。イベリア航空が4年ぶりに成田/マドリード便を週3便で再開するなど、行きやすい環境が整ってきたことも追い風となる。

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