年末年始9連休も旅行需要今ひとつ JTB推計 海外旅行はコロナ前の6割
2024.12.16 00:00
JTBの旅行動向調査によると、年末年始(12月23日~1月3日)に1泊以上の旅行に出かける人は海外旅行が前年同期比13.0%増の52万人と、曜日配列の良さが影響して前年を大きく上回るものと見込んでいる。それでもまだコロナ禍前の19年の62.9%にとどまる。国内旅行は前年並みの2800万人で19年比95.7%。物価の高騰や社会・経済情勢などへの不安感などから消費マインドにやや冷え込みが見られ、海外・国内とも芳しいとはいえない状況だ。
各種経済指標、業界動向、交通・宿泊機関の動向、意識調査などを基に算出した。1人当たりの海外旅行費用は6.6%増(19年比35.1%増)の27万3000円となる見通し。円安や現地の物価高などの影響を受けて上昇する。国内旅行は4.9%増(同34.4%増)の4万3000円。サービス業の人手不足の影響もあり、過去最高と推計した。
海外の行き先で多いのは韓国、台湾、欧州、ハワイの順。なお、JTBの海外旅行の予約状況(12月4日付)は前年比30%増で、旅行日数・費用ともに二極化傾向にあるという。
アンケートによると、昨年より収入が増えたとする回答が増加しており、収入面ではわずかながら回復傾向が見られる。一方で、趣味や旅行などにかける費用は「減らしている」(14.6%)と「減らしていない」(8.9%)がいずれも増加し、明確に分かれた。
今後1年間の旅行に関し、支出に大幅な増減はない見通し。旅行への意識では、「サポートがなくてもいいので自分自身で好きなように動きたい」が31.0%で最多。「情勢や治安、衛生面の不安の少ない地域であれば旅行をしたい」(29.0%)、「混雑していそうな人気の旅行先は避けたい」(25.8%)と続き、昨年から変化は見られない。
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