訪日プレミアムツアーなど支援 観光庁補正予算543億円 地方誘客と消費拡大へ
2024.12.09 00:00
政府が閣議決定した24年度補正予算案で観光庁関連は543億円となった。事業の柱は、観光地・観光産業の再生・高付加価値化(300億円)、オーバーツーリズム抑制など訪日外国人旅行者受け入れ環境整備に向けた緊急対策(158億円)、地方誘客促進によるインバウンド拡大(80億円)、能登半島地震の観光再生支援(5億円)の4つ。
地方誘客では、「プレミアムインバウンドツアー」として高単価な特別体験商品の造成を促す。24年は訪日外国人が過去最高の3500万人、消費額8兆円水準が射程圏内となり、次の目標として30年6000万人・15兆円が視野に入る。消費単価25万円へ2万円以上の積み増しを図りたい考え。例えば、名勝を特別に開放して行う茶懐石、伝統工芸品などモノ消費と一体となった特別体験などを想定する。
消費額が大きい旅行者を誘致するモデル観光地の支援も引き続き行う。9月に山形、佐渡・新潟、富士山麓を追加認定し、計14地域となった。新エリアの基本計画など体制構築を進めつつ、誘客実績の積み上げを図る。
併せて安全・安心対策も講じる。観光危機管理計画の策定、避難所機能の強化、医療機関の訪日外国人患者の受け入れ環境整備を支援する。
予算額が最大の観光地再生は22年度に着手した事業。複数年度にわたる予算を確保する繰越制度「国庫債務負担行為」から歳出する。今年度が最終となる見通し。
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