日本の旅行市場規模30兆円へ 訪日・国内旅行の消費拡大で

2024.12.09 00:00

 観光庁の旅行・観光消費動向調査によると、日本人の国内旅行消費額(速報値)は7~9月で7兆3360億円となった。前年同期比14.7%増で、コロナ禍前の19年同期を9.6%上回った。1~9月の累計は18兆6295億円。このペースで推移すると、24年は23兆円規模となり、過去最高だった19年の21兆9312億円を上回りそうだ。

 通年で8兆円水準が見込まれる訪日外国人旅行消費額の約3倍の規模。観光庁観光戦略課の河田敦弥課長は、「インバウンドを合わせた日本国内の旅行市場は30兆円を超える可能性が十分にある」と見通す。これまでの20数兆円から大きく飛躍が見込めることに期待を示している。

 ただ、日本人の国内延べ旅行者数は19年を下回って推移している。一方、1人1回当たり旅行支出が2割増となり、消費額全体を押し上げた。単価の伸びは宿泊費の上昇の影響が大きく、7~9月は日帰り旅行の12.8%増に対し、宿泊旅行は23.2%増だった。