乗れば納得の航空ブランド
2024.11.25 08:00

無沙汰をしていた友人から海外に1週間行こうと誘われた。僕はせいぜい2泊、とにかくうまいものを食べようという話でまとまった。いい機会なので新ブランドのA社を利用することに。比較のために往路はローコストキャリア(LCC)のB社を選択した。
チケットは預け入れ手荷物付き。A社は公式サイトでB社は旅行会社のオンラインサイトで購入。料金はほぼ同じだ。購入方法、各種情報提供、購入後のフォローなどすべての点でB社が勝る。A社はトラブル防止のためOTA等での購入に注意を促しているが、公式サイトは説明不足で分かりにくい。例えば僕の選択したチケットは一部の座席を無料で指定できることを予約操作を進めないと知りえない。座席にACアダプター差込口はないとあるが、USBポートがあることは書かれていない、など。
チェックインはB社はパスポートチェックインなので便利。A社はチェックイン開始4時間前までにメールで搭乗券が送られてくるとのことだが、海外で受信できるか不安が残る。
現地空港のA社カウンターは系列フルサービスキャリア(FSC)のカウンター並びに。FSC現地スタッフにA社の場所を聞いたら丁寧に教えてくれた。カウンターは予定通りの時刻にオープン。100人以上並んでいたが4ブースで対応。しかも1人当たり40秒台で処理して待たされない。荷物の壊れ物扱いはなく、これもサイトの説明が分かりにくい。オペレーションはC社が代行。愛想はないが及第点。ただ、手荷物預け入れがない場合はメールの搭乗券で出国できるが、サイトをよく読まないとカウンターに並んでしまう可能性がある。
搭乗開始予定時刻になっても搭乗は始まらず、遅延アナウンスもない。搭乗口付近にフライト情報表示システムはなく、スタッフも奥にいるので状況を聞けない。40分ほど遅れて搭乗開始。このオペレーションもC社だ。ゲートは1つだけで行列となる。優先搭乗案内もイマイチ。
機内に入るとマイナス印象は一気に払拭される。客室乗務員は日本人で国内線並みのサービスレベル。上部荷物入れの固定、シートベルト着用、膝上荷物の格納などの確認もしっかり行っていた。機内設備は割愛するがB社より勝っている。
さて機内食。事前購入したハンバーグドリアは味も量もコンビニ弁当並みだが悪くはない。ただ、トレーが変形して食べにくかった。10分ですべての客に提供を終え、機内販売開始。飲料やスナック類の品揃えは十分、オリジナルグッズは手頃な価格のものが多い。
着陸40分前にキャビン全灯。ブラインド開けは客室乗務員が遠隔で行うが陽射側を開けないのは気が利いている。QRコードのついたアンケートは項目が多く面倒、入力ミスを修正できない。降機はスムーズで10分で完了。降機開始から25分でターンテーブルに荷物が出てきた。
A社の評価は「乗るまではNG、乗ってからはグッド」。また利用したいと思える航空会社だ。
黒須靖史●ステージアップ代表取締役。中小企業診断士。好奇心旺盛で旅好きな経営コンサルタント。さまざまな業種業態の経営支援に携わり、現場中心のアプローチに定評がある。
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