ドイツ観光局、25年の日本市場の回復8割と予測 円高が前提

2024.11.05 19:16

現地から8社が参加。写真右端が西山晃日本支局長

 ドイツ観光局は先ごろ都内で旅行会社やメディア向けに開催したイベント「Meet Germany」で、25年の市場見通しを示した。

 コロナ禍を経てドイツへの渡航者数は緩やかに回復し、なかでもFITや高付加価値旅行のセグメントがパッケージツアーなどと比較して顕著になっている。パッケージツアーは物価高騰のさまざまな要因が重なり、年間平均価格が19年の48.2万円から24年は81.4万円に上昇している。

 そうした状況下で、今年の年間日本人渡航者数は19年比60%と見通す。25年は「為替が現状より円高に進むことが前提」(西山晃アジア地区統括局長兼日本支局長)と条件付きながら、19年比80%と予測。今後も緩やかながら堅調な回復の継続に期待を寄せている。

 回復に向け、旅行会社の短期的な需要喚起を後押しする。消費者向けには中期的な需要喚起を目的にSNSやデジタルメディアを通じたキャンペーンを実施する。また初の試みとしてAI(人工知能)生成のインフルエンサーの「Emma(エマ)」を全世界のプロモーションに導入し、活用していく。

 イベントでは商談会も行われ、サステナブルと高付加価値旅行をテーマに現地からサプライヤー8社が来日した。

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