熊本市、GDSアワード受賞でMICEに拍車 サステナビリティーが開催地選定要因に
2024.11.04 00:00
熊本市は、都市の持続可能性を観光やイベントの視点で評価する指標「GDS(グローバル・デスティネーション・サステナビリティー)」で、前年から最も改善した都市として表彰された。サステナビリティーは国際会議の開催地を決める際の重要な要因になっている。市はMICE誘致強化を掲げるなか、サステナビリティーの向上が不可欠と見て、昨年からこのプログラムに参加していた。日本では札幌や高松も参加しているが、受賞は熊本が初めて。
GDSはICCA(国際会議協会)らが運営し、観光地経営、サプライヤー、社会、環境の4分野における持続可能性を77の指標で測る。4つの表彰分野があり、熊本市は改善率42.4%と目覚ましい進歩が受賞につながった。
評価された点の1つは、包括的な水管理プログラムだ。74万人の市民の水道水源の100%を地下水で賄う世界有数の地下水都市として、水資源を守りながら観光やMICEを促進してきた。
また市経済観光局誘致戦略課は、4月に策定した第2期MICE誘致戦略やサプライヤーを巻き込んだ機運醸成も評価されたと見る。第2期戦略では、熊本城ホールのサステナビリティーガイドラインを作成し他施設にも展開することを盛り込んだ。
1月には熊本国際観光コンベンション協会が主催し、サステナビリティーに関する現状の把握と推進に向けた課題や施策を検討する研修会を実施。宿泊業を中心に約20人が参加した。
熊本市はMICEが消費や交流人口の増加、ビジネスイノベーションの機会創出のほか、市が掲げる「上質な生活都市」の実現に寄与すると期待する。今後、開催地立候補の提案書類に受賞実績を掲載して訴求していく。
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