25年の最優先事項は生成AI アジアで6割が重視 アマデウス調査
2024.10.28 00:00

チャットGPTの登場で生成AI(人工知能)への関心が高まってから2年がたつが、25年は旅行業界で導入が本格化する気配を見せている。アマデウスが日本を含む世界10カ国で行った調査で、生成AIを25年の最優先事項と回答した旅行関連企業のIT担当者は46%を占めた。データ管理など引き離しトップ項目で、アジア太平洋地域では61%と平均を大きく上回った。
調査は旅行分野の生成AIの現状と将来の役割を明らかにすることが目的。知識を有する旅行関連企業の上級職306人が回答した。それによると、自国で生成AIがすでに大きな存在感を示していると捉えた者は51%と過半数。アジアは54%とやや上回った。
実際の活用事例は旅行予約のデジタル支援が最も多く、次いでアクティビティーの推奨、コンテンツ生成、スタッフの顧客サービス向上支援。41%が自社に導入の予算とリソースがあると回答しており、同調査は「生成AIの時代はすでに到来している」と指摘する。
今後の活用予定領域はスタッフのサービス向上支援が最多で、社内業務の効率化が上位に入ったのが特徴。一方、生成AIが旅行業界で最も役立つ唯一の方法を尋ねたところ、1位はパーソナライズされた旅の提案と旅程だった。
何をもって活用に成功したとみなすのか、最も重要視する尺度は、投資に対するリターン。回答率は顧客満足度や生産性の向上を上回った。
ただ課題は少なくない。主にデータセキュリティー(35%)、専門知識を持つ人材の不足(34%)、データ品質と不十分なインフラ(33%)に悩みを抱える。投資利益率への懸念や事例の不足により価値を見積もることの難しさも導入を遅らせている要因で、経営判断が鍵となっている。
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
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