さとゆめ・HIS、新事業が本格始動 まず4自治体と協定 人口2000人規模の村など
2024.10.14 00:00

地域創生プロデュース事業を手掛けるさとゆめとエイチ・アイ・エス(HIS)による「Destination Create Project(DCP =新・目的地創出事業)」が本格始動した。有名観光地への集中が課題となるなか、新たな旅の目的地をつくるという7月の構想発表から2カ月。第1弾として4つの自治体と協定締結が決定した。DCPはいわば地域活性化支援事業の性質を持つ。同業大手に比べてHISは後発組だが、この分野で新進気鋭のさとゆめと組み、順調なスタートを切ったようだ。
協定を結ぶのは、宮崎県椎葉村、熊本県球磨村、山形県河北町、徳島県。そのうち締結第1号となった椎葉村は人口約2300人。日本3大秘境の1つといわれる地に神楽や民謡などが受け継がれ、民俗学発祥の地とも呼ばれる。さとゆめは以前から、農法として村に古来から伝わる焼畑の継承・発展に取り組んでいた。
球磨村も人口約2700人の小さなまち。棚田や九州最大の鍾乳洞である球泉洞など地域資産が豊富で、球磨川を下るラフティングも盛んだ。20年には豪雨災害に見舞われたが、復興が進む。
いずれの自治体も人口減少に直面するなか、観光を通じた交流・関係人口の増加や地域づくりに活路を見いだした。今後、地元、さとゆめ、HISの3者間で事業の方向性を協議し、戦略や計画の策定などに取り組む。
HISは必要に応じて専門人材の派遣を行うほか、計画・戦略の実現に向けて地域会社の設立、経営参画も視野に入れている。新たな目的地となるために必要な宿泊・飲食・体験等の商品化、パッケージ化、送客・プロモーション等も支援していく。
DCPは全国100地域に展開することを目標に掲げている。
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