おてつたび、シニアの利用者増加 地方の人手不足解消に貢献 目的は新たな体験
2024.09.23 00:00

人手不足に悩む地域と地域で働きたい旅人をマッチングするおてつたびによると、シニア層の利用者が増えている。21年末と23年末時点の累計参加者数の年齢を比較すると、50歳以上の参加者の増加が明らかとなった。21年は全体の8%にとどまっていたが、23年は23%に大きく増え、シニア層の関心の高まりが見られる。特に地方の農業や観光業といった産業分野での人手不足解消に貢献しているようだ。
昨年8月に50歳以上のおてつたび経験者にアンケートを実施したところ、60~64歳が最も多く33.3%で、50~54歳と55~59歳が26.3%ずつ。65~69歳は13.2%、70歳以上は0.9%だった。女性が6割を占めた(有効回答230人)。
参加動機は、「日本各地いろんな地域に行ってみたい」「新しい体験がしたい」「旅行や温泉が好きだから」が上位。生計の維持は少数派だった。同社は地方への関心や経済的自由を得て早期リタイアすることへの関心が高まったことも背景にあると見ている。
86.1%がよかったと思う出会いがあったと答え、受け入れ先の社員や従業員、おてつたび仲間が多く挙がった。再度の利用意向は94.3%と高く、これまでの参加回数も1回の40.0%、2回の24.8%に次いで、5回以上も19.6%とリピート率は高くなっている。
おてつたびは現地までの交通費は自己負担だが、旅先で働くことで報酬が得られるため、旅行の経済的負担が軽減できる。事業者は報酬と宿泊場所を提供することで、地域外から働き手を集められる。人口に占める割合が増加するシニア層は貴重な労働力として期待されており、シニア世代にとっても、旅先で働くことは新たな挑戦や社会とのつながりなどメリットをもたらしているようだ。
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