交通空白解消へ概算要求274億円 ライドシェアで地域と観光の足を確保

2024.09.09 00:00

 地域交通のリ・デザイン(再構築)に取り組む国土交通省は、交通空白地の解消に向けて、25年度概算要求で274億円の予算措置を求めた。交通空白とは、近くに駅やバス停などがなく、タクシー、乗合タクシー、日本版ライドシェアや公共ライドシェアなども地域住民や来訪者が使えない状態のこと。地域と観光の足の確保へライドシェア等の普及・拡大を強力に進める。

 すでに7月に交通空白解消本部を立ち上げ、アクションを先行させている。人口減少と高齢化が進むなか、運転免許を返納した高齢者をはじめ、地域での移動手段の確保に対する不安が高まっている。一方、乗合バス・鉄道の減便・廃止やバス・タクシードライバーの減少が進んでおり、公共交通の確保は危機的な状況にある。

 国交省は問題の解消へ、タクシー事業者の管理の下で行う日本版ライドシェアや、市町村などが自家用車を活用して提供する公共ライドシェアの導入を促す。官民や地域・モード間の連携、観光地や主要交通結節点でのアクセスと予約の円滑化を支援する。

 目標として、ライドシェアへの取り組みが遅れている約600の自治体で利用できるようにする。約700の交通結節点で利用を可能にし、2次交通アクセスを向上させる。

 国交省がライドシェアの取り組みに未着手の自治体622市町村に調査したところ、全体の69%がライドシェアの導入や乗合タクシーの導入などに関心があるとした。しかし課題として、既存の交通事業者との関係での悩みや、担当職員のマンパワー不足などが挙げられた。観光の足については、調査した主要交通結節点約700カ所のうち駅を中心に約110カ所で、交通空白に関する課題があると回答した。