2024年8月26日 12:00 AM
訪日需要の回復に伴い、人手不足が一層の深刻さを増している宿泊・観光業界で、特定技能外国人材を採用する動きが広がっている。東急不動産と東急リゾーツ&ステイは、両社が開発・運営する東急ハーヴェストクラブや東急ステイなどでの人手不足対策として、52人に及ぶ大量採用を初めて実施した。今後も受け入れ拡大を積極的に進め、33年までに正社員全体の約3割を外国人材が占める体制を目指す。
東急リゾーツ&ステイはホテルのほか、スキー場やゴルフ場などを全国に展開している。この中で特にリゾート地は新たな採用を含めたサービス要員の確保が困難になってきており、特に調理関係での人手不足が目立つという。
この課題解決へ、特定技能に特化した人材紹介と登録を支援する東京のONODERA USER RUN(オノデラユーザーラン)の協力を得て、同社がミャンマーとフィリピンで運営する教育機関から52人を受け入れた。
西武・プリンスホテルズワールドワイドの新富良野プリンスホテルでも、ミャンマー出身の特別技能人材1人が勤務を開始。大阪市のホテルプラザオーサカでは、特定技能人材として働くインドネシア国籍の1人を正社員に転換・登用した。同ホテルでは11カ国の外国人材が働いているが、正社員への転換はこれが初めてという。
2つのケースとも、宿泊・観光業界に特化した特定技能人材サービスを提供する東京のダイブが登録支援などで関わってきた。同社はフィリピンで観光業界に特化した教育プログラムを提供するミンダナオ大学などと、観光専門人材の日本語教育と日本での就労に向けた連携協定を増やしている。鍵となる日本語教育を強化し、特定技能資格の合格者を増やす。
Copyright © TRAVEL JOURNAL, INC. ALL RIGHTS RESERVED.